何気ない日常を楽しむ、それだけで豊かになる
すべての画像を見る(全5枚)夕方になると、公園や海辺には自然と人が集まってきます。散歩をしたり、海を眺めたり、知り合いと立ち話をしたり。どれも特別なことではありません。でも、その時間を心から楽しんでいることが伝わってきます。
私は最初、「みんななにをしているんだろう」と不思議に思っていました。
でも今では、私も夕方になると自然と外へ出たくなります。それだけで気分がリセットされ、「今日もいい一日だったな」と思えることが増えるものでした。
そして、もう1つ印象に残っていること。何歳になっても、好奇心を忘れない人が本当に多いことです。
「今日は街でイベントがあるから行ってみよう」「新しくできたお店をのぞいてみよう」「来月はあの国へ旅行にいくの」そんな会話をごく自然に交わしています。
私が忘れられないのは、80歳の女性が笑顔で話してくれた言葉です。
「今がいちばん楽しいの」
そう言って、「年齢を重ねるとね、もっと勉強したくなるの。まだ知らないことも、やりたいこともたくさんあるのよ」と、少女のような笑顔を見せてくれました。
その姿を見て、「楽しみは年齢とともに減っていくもの」というのは、私の思い込みだったのかもしれない、と気づきました。
海外で暮らして、お金の大切さが変わったわけではありません。でも、それと同じくらい、何気ない一日を楽しむ気持ちも大切なのだと知りました。
外の空気を吸いながら歩くこと。お気に入りの場所へ出かけること。すれ違う人と笑顔を交わすこと。そんな小さな出来事があるだけで、一日は思っている以上に心地よくなるものです。
海外で出会った人たちは、特別なことをしなくても、毎日の暮らしの中に楽しみを見つけるのがとても上手でした。
その姿を見ているうちに、豊かさは遠くにあるものではなく、今日という一日の中にもあるのだと思えるようになりました。

