自分のペースで楽しめる「ひとり旅」が人気です。成人した3人の子をもち、現在はひとり暮らしをしている著述家の中道あんさんも、50代からひとり旅にハマり、60歳で海外ひとり旅もデビュー。数々の失敗もしつつ、着実に旅の経験値を上げる中道さんが実感する、60代以降からのひとり旅を充実させるコツや、必ず持っていくものについて、教えてもらいました。

スーツケース、iPad、ミニ石けん
小さいスーツケース、タブレット、石けんは、海外ひとり旅の「3種の神器」
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60代、海外ひとり旅で重視すること4つ

60代はまだまだ元気。とはいえ、年々、気力も体力も少しずつ落ちていることも感じています。だからこそ、「行きたい」と思った場所には、迷わず行っておきたいと思うようになりました。

書店でふと見つけた、ウィーンを舞台にしたエッセー。「すてきな場所だなぁ」と思ったら、どんどん興味がわいてきて、「よし、行ってみよう!」と決めてしまったのです。それが今年の初めのこと。そこから準備を始めて、いよいよ出発の日が近づいてきました。

旅の目的や楽しみは人それぞれですが、私がいちばん大事にしているのは、「トラブルが起きないこと」です。

旅の失敗やハプニングも、あとから思えばよい思い出になるのかもしれません。でも、もう60代。「失敗をバネにするぞ!」なんて気合はありません。しかも私は英語がからきしダメ。トラブルが起きたとき、コミュニケーションで解決する能力が低すぎるのです。

だからこそ、「身軽に、欲ばらず、備えを大事にする」。これが、私の旅のモットーです。

コツ1:「スマホの紛失」に備える

そろそろ旅じたくをしなくちゃ、という段階になった頃、「もしスマホを失くしたら、私はどうなるんだろう?」と急に不安になってきました。そこで思い出したのが、機内でタブレット端末を楽しそうに使っている若者たちの姿でした。

もしスマホを紛失してしまったら、一気に旅がつんでしまいます。でも、タブレットが1台あれば、

・「探す」機能でスマホの位置確認

・ホテルや航空券の予約確認

・メール確認

・家族や知人への連絡

・クレジットカード停止手続き

・地図検索

・Wi-Fiでネット接続

などができます。

つまり、「スマホをなくしても、完全に孤立しない」ですむのです。

ノートパソコンも持っていますが、重いし大きいし、持ち運びには不便。そう思うと、タブレット端末が急に必需品のように思えてきて、購入することにしました。

あわせて、ホテルの住所、連絡先、パスワードなどの重要な情報は、手のひらサイズのメモ帳にも控えておきます。パスポートのコピーも準備。スマホ1台でなんでもできる時代だけれど、「もしも」の予備を持っておくと安心です。

もし、ここ数年で使っていた古いスマホが家で眠っているなら、Wi-Fi専用の予備スマホとして持っていくのも安心だと思います。

コツ2:荷物は厳選して身軽に。着替えも最小限に

とにかく、ひとり旅は頼れる相手がいません。「ちょっとこれ見てて」と荷物を預ける人もいないのです。だから、荷物管理は旅のストレスを大きく左右します。

結局、コンパクトにして、手元に置いておけるのがいちばん安心。「全部持っていく」より、「たりなければ現地でも買える」という前提で荷物を減らしています。

スーツケースは機内持ち込みサイズ。サブバッグも合わせて8kg以内におさまるよう、持ちものを厳選しています。

●着替えを減らす「必須アイテム」

今回の旅は7日間。でも衣類は、3泊分くらいでまわす予定です。

日本のホテルでもらったアメニティの固形石けんは、普段から洗顔石けんとして使っていますが、旅先では洗濯石けんとしても活躍します。

ジッパーつき保存袋に水と石けんを入れて、下着や靴下、Tシャツをもみ洗い。「汗が落ちれば十分」くらいの気持ちです。

帰りは、旅先で荷物を少しずつ消費して、あいたスペースに入るぶんだけ欲しいものを買うスタイル。下着などは古いものを持っていき、そのまま処分して帰ります。