53歳に単身でスペインに留学し、4年間でスペイン、ジョージア、そして現在のタイへと、暮らす場所を移してきたRitaさん(56歳)。地域も文化も生活スタイルもまったく違う場所ばかりで、そのたびに「また一からやり直しだな」と思っていたそう。でも、3か国目にして「暮らしの本質って、どこでも同じかもしれない」という感覚に。Ritaさんが感じた「どの国でも変わらなかったこと」を3つ教えてくれました。

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1:言葉は違うのに、不思議と通じていく

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どの国でも最初の数日は、あいさつすら口から出てきませんでした。なにを言われているのかもわからず、ただ立っているだけ。でも不思議なことに、1週間もすると、「こんにちは」が自然と言えるようになります。

そして2週間もすると、「ありがとう」「これいくら?」「おいしかった!」そんな言葉を、現地の言葉で言ってみたくなるのです。そして、完璧じゃなくても、少しでも伝えようとすると気持ちが届くことも実感してきました。

スペインではたとえ初対面であっても「どう? 元気にしてる?」と言葉を交わすことで、距離がグンと縮まることを知りました。ジョージアでは「私は日本人だよ」と伝えると、「初めて出会った!」と笑顔になる人が増えました。

そして今タイでは、どんな言葉を大切にしているのか、街ゆく人たちを見ながら少しずつ感じ取っているところです。

相手の人が、なんだか心地よいな。そう思える感覚は、ほんのひと言のあいさつから始まります。それはどの国でも変わらない、暮らしのいちばん最初の入口に感じています。

2:交通は違うのに、慣れていく

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電車の乗り方も、チケットの買い方も、国ごとに違います。最初は戸惑いながら、駅名を指差して「ここに行きたい」と伝えるのみ。それでも、どの国でも必ず、だれかがきちんと教えてくれました。

そして、ほとんどの国にあるのが、交通系カード。乗る前にあらかじめネットで調べていき、駅で駅員さんに聞いてみます。でもだいたい、最寄り駅では買えなくて、「大きな駅に行って」と言われ、やっとたどり着いた大きな駅はたいてい混んでいて、「今日は無理だな」と引き返すことが何度もありました。

そんな日を繰り返して、ようやくカードを手に入れたとき。あのときの、ちょっとした達成感は、まるでこの街に「入れてもらえた」ような気持ちになります。この一連の流れは、私が暮らしたどの国でも、驚くほど同じでした。