大人になって英語を学び直したり、子どもに英語を学んでほしいと考えている方も少なくないのではないでしょうか。現在75歳、「最高齢の英会話講師」として活躍する日高由記さんは、20年以上専業主婦として過ごしたのちに、40代半ばから本格的に英語の学び直しをスタート。50代からフリーの通訳案内士や専門学校の講師として仕事をされています。今回、日高さんに学びの動機と、継続して学ぶコツについて教えてもらいました。
※ この記事は『ありたい自分でいるためにやっぱり私は働くことにした』(自由国民社刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています
すべての画像を見る(全4枚)大切なのは「学びの動機づけ」
英語はコミュニケーションツールのひとつ。できるようになれば楽しいし、グローバル化する社会で生きていくためにも大切なものです。それを子どもたちに実感してもらうのも、英会話講師としての私の使命だと感じています。
「日本人は英語が下手」「日本人は英語を話せない」、そんなふうに言う人もいますが、私は日本人に能力がないわけではないと思います。もっと学ぶ機会を設けたら、英語力が伸びる子どもたちはたくさんいるはずです。
ただ、くり返しになりますが「押しつけ」はダメですね。興味がないのに「将来必要になるからやりなさい」なんて強制されても、身につきません。
どうして英語を学ぶことが必要かを具体的に伝えながら、子どもにその必要性を感じさせるのが、学びのモチベーションアップには欠かせないでしょう。
「これからどんどん国際化が進んで、国境を越えて世界中の人が一緒に学んだり、働いたりする機会が増えていくよ。日本に仕事や観光で来る外国人もどんどん増えていくはず。そんなとき、英語を話せたら日本語だけが話せる人以上に、いろんな国の人たちとコミュニケーションが取れるから、仕事も勉強もよりスムーズになるはずだよね。だから、将来『英語を真剣に学びたい』と思ったときにすぐにスタートラインに立てるよう、今できることを少しでもいいから勉強しておくといいんだよ」というように。
学びも勉強も、必要にせまられないとなかなか取りかかれないものです。
英語はツール(道具)でしかない
とくに日本では、英語が話せなくても日常生活で困ることはありません。そのことは誇りに思ってもいいでしょう。英語を学ばなければ、高度な教育を受けられない国もありますが、日本では日本語ができれば大学までほぼ問題なく学べます。
日本の子どもたちには、日本語の話者であることに誇りをもってほしいです。その土台があった上での「外国語(英語)」ですからね。
ネイティブとまったく同じ発音で話す必要はありませんし、それはそもそも無理なこと。そう割りきって勉強すると、「英語はツール(道具)でしかない」ということがよくわかると思います。
●英語に「使われる」人になってはいけない
私自身、英語を使うときにいつも気をつけているのが、「英語に使われるような人になってはいけない」ということ。
「自分は、英語というツールを使って、これを伝えるんだ」という意識をもつことです。しかるべき言葉(表現)を伝えたい内容に合わせて選ぶというマインドのようなものです。そこがしっかりしていないと、すごく薄っぺらな話者になってしまいます。
発音がきれいな人ほど、その点は要注意です。発音がきれいであればあるほど、「この人はなにを話しているのかな」と、話している内容に注意が向けられます。
せっかく学ぶのなら、仕事や雑談の場で、自分の伝えたいことを自分の言葉で伝えられる英語の話し手になることを目指しましょう。
結局そうなるためには、「自分はこうなりたい」「こういう英語を話せる人になりたい」というモチベーションが大事なのだと思います。


