2:40代の歩行をサポートする、オンの「クラウドティルト」

※画像はイメージです。(画像素材:PIXTA)
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40代からは急激に変形性膝関節症といってひざの軟骨が減っていきます。50代からは脊柱管狭窄症、背骨、腰の神経に骨が当たる症状が統計的に増えてきます。加齢によるものなので仕方ありませんが、痛みを少なく、より歩きやすくするならスイスのオンがおすすめ。

なかでもクラウドティルト(2万2000円)は安定して歩けます。オンはチューブ状に穴のあいたソールで有名です。このモデルはAI解析によって歩きに特化してデザインされた独特な穴を備え、つぶれをそのまま推進力に変えていきます。

極上の街履きといったところでしょうか。普段のウォーキングから旅行まで、幅広く使えます。歩きに特化した靴はどのスポーツメーカーからも発売されていますが、このモデルを推す理由は脱ぎ履きがしやすいことです。

ゴムヒモを使用し、ベロも外見からはわかりませんが、本体と一体化しています。ノーマルの靴ヒモに替えることもできるのですが、オンの魅力はとりあえず足を入れやすいこと。どんな性能のいい靴でも、ヒモを適当に結んだり、履くのがおっくうになってしまっては元も子もありません。

まず、履く。履けば、勝手に歩けるようになる。加えてミニマルデザインで、年寄りっぽくない。中年にとっても見た目は重要です。気分を上げて、かっこよく年を重ねましょう。

3:ミズノの「ハンズフリー」はひざへの負担ゼロ

手を使わず履ける、いわゆるハンズフリーの靴が流行していますが、中高年向けでいちばん出来がいいのは、ミズノのユウドウBT(1万3200円)です。ハンズフリー靴は今やワークマンからナイキまで、あらゆるメーカーがつくっていますが、玉石混交です。足が入りやすくても、甲が高いと脱げやすく、甲を抑えようとすると、足が入らないといった設計上の矛盾を抱えているからです。

国内の雄、ミズノはその矛盾を解決しました。履き口周りの広さ、ゴムバンドによる甲のおさえが絶妙で、この位置に、この圧力で、ということまでがミリ単位で綿密に設計されています。

また、今風の厚底が不安定で苦手という方にも、ソール全体にクッションと安定性抜群のハイテク素材を使っているため、薄底でとっつきやすい。幅も3Eの広さで扁平足の方でもOK、片足250g前後と大型スマホ並みの軽さ。ちょっとそのあたりの散歩から、本格的なノルディックウォーキングまでカバーできます。

ブランドのロゴも目立たず、運動靴感がそれほどありません。スポーツメーカーの大きいロゴって子どもっぽく見えますからね。

このモデルは三層構造のソールでひざのトラブルを狙い撃ちにしています。簡単に言えばひざに負担のかからない歩き方に誘導してくれます。

だからその名も「ユウドウ」なのです。バンドはついていますがゴムなので、ズボッと脱ぎ履きができて、長距離を歩くときでもワンタッチで締めることができます。

20年ほど前までは、シニア靴はダサく、履きづらく、本格的なものは高かったのですが、今はどのメーカーも歩くことを真剣に考えています。

機能は十分なので、あとは「玄関にあると、思わずそればっかり履いてしまう」という靴さえ見つけてしまえば健康寿命は延びていきます。気分の上がるお気に入りの一足を見つけてください。

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