ものが多すぎる問題。「念のためもっておこう」、「使いそうだから買っていこう」…。日常でも旅支度でも、そんなふうに備えすぎる癖があった、と話すのは、53歳でスペインに単身留学し、そのあとも帰国せずに異国でひとり暮らしを続けているRitaさん(56歳)。今回は、そんなRitaさんが海外で暮らしてみて見えてきた、「日本から持ってきてよかったもの」と「現地で十分だったもの」を5つずつ、紹介します。

海外のデパートのようす
海外暮らし3年目のRitaさんが実感した「日本から持ってきてよかったもの」「現地で十分だったもの」
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1:いちばんは「電子機器周り」(PC・スマホ・バッテリー)

パソコンやタブレット

まずは、日本から持ってきてよかったもの。

電子機器類だけは、本当に日本で準備してきてよかった! と声を大にして言いたいアイテムたちです。

もちろん海外でも売っています。でも、性能・価格・信頼感、どれをとっても「やっぱり日本で買っておけばよかった」と思うシーンが多々ありました。

とくにスマホやPCは、現地の物価を考えると高めに設定されていたり、保証やサポートが不透明だったり。それに、説明書は当然、現地語か英語。設定1つとっても、思いのほか時間がかかってしまいます。

バッテリーは現地でも手に入りますが、最近私が気になっているのは「ソーラー充電式バッテリー」。災害時にも役立ちそうで、次の旅のお供に加えたいアイテムです。

2:意外と使ったのは「水着」

「水着って、年に一度使うかどうかでしょ?」

そう思っていましたが、海外に出てすぐに気づいたのは、水着の出番が、想像以上に多い! ということです。

旅先では「午前中だけ海に」「ホテルのプールでひと泳ぎ」「友人宅で急に海岸へ」なんてことが日常茶飯事。水着はすっかり日常着のような存在になりました。

でもいざ現地で調達しようとすると、日本人の体型に合うサイズが少なかったり、パッドの位置や素材感に違いがあったり…。私は以前の旅先で、あわてて買った水着が全然合わず、結局お蔵入りになったことがありました。

そんなか、出発の2日前にたまたま日本のデパートで買った1着が、いまだに大活躍しています。 この「念のため」は「大正解」でした。

3:本当に頼れる「顔用の日やけ止め」

商品棚に並んだ日焼け止め

日差しの強い海外では、日やけ止めはマストアイテム。私は秋・冬でも下地の代わりに日やけ止めを塗っています。

でも、いざ現地で探してみると、顔用と書かれていても、重たいクリームタイプばかりでした。肌にのせた瞬間、「あ、これはボディ用の延長だな…」と思うようなヌルッと感や、ベタつきが多く感じました。

そんななかで、日本から持ってきたさらっとした乳液タイプの日やけ止めは、本当に頼れる存在。

「顔に使うものは、できるだけ気持ちよく使えるものを…」

そんな日本製ならではの繊細さに、助けられています。

4:しっかり丈夫な「ジッパー式衣類用圧縮袋」

旅先で荷物をすっきりまとめたいとき、ジッパー式の圧縮袋は必需品。

現地でもジッパー式の袋は手に入りますが、衣類を圧縮するタイプはなかなか見かけません。あったとしても、サイズが合わなかったり、素材が薄かったり…。

また、繰り返し使っていると圧縮力が少しずつ落ちてくるので、予備があるとさらに安心です。

とくに、拠点を変えながらの暮らしでは、限られたスペースにスムーズに荷物を収める工夫が欠かせません。

荷物は“たたむ”より“圧縮”。2分の1の薄さになれば、スーツケース1つにすっぽり収まります。

5:「スリッパ」があれば快適さは段違い

旅先や海外の宿泊先では、スリッパが置いていないことが意外と多いんです。

シャワーのあとや朝の寝起き、冷たい床に素足をつけた瞬間。靴のかかとを潰して無理に履くのもストレスで、「あぁ、スリッパを持ってきてよかった!」としみじみ感じることがあります。

軽量タイプのスリッパは、かさばらず、持ち運びも便利。旅先でも、少しの快適さが心のゆとりにつながるもの。バッグの片すみにしのばせておきたい癒やしの品です。