メリット3:荷物の準備も短時間でスッキリ

リスボン
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リスボン、ポルトの2つの都市を移動したのですが、出発前の荷物まとめも、キャリーひとつと決めていたおかげであっという間。旅先でも「あれ、どこに入れたっけ?」と探しものをすることもなく、滞在中のプチストレスが激減しました。

メリット4:「少ない荷物で大丈夫」と気づけた

実際に過ごしてみると、「あれも持ってくればよかった」と思う場面はほとんどありませんでした。むしろ「これだけで十分なんだ」と実感。

ポルトガルは湿度が低く、夜に手洗いした洗濯物が朝にはほぼ乾いています。仕上げにドライヤーの熱風をかけておけば安心。

速乾性のある下着やインナーを選んで持っていったのが大正解でした。

日常でも、つい「念のため」でものを増やしてしまうことって多いですよね。でも、旅での体験を通じて「なくても大丈夫」という安心感を得られたことは、思いがけない収穫でした。

メリット5:身軽さは心の余裕にもつながる

荷物が少ないと、移動も気持ちも軽やかです。スタスタ歩ける自分に、ちょっとかっこいいという気持ちさえ芽生えました。

今回、持ちもので使わなかったものは、なにひとつありませんでした。このムダのなさが、心に余裕を生んでくれたのです。

帰りはポルトガルで荷物を預けるつもりだったので、キャリーケースの半分をおみやげもので埋めました。最後に重さを計ってみると11.5kgまで増えていましたが、それでも軽かったです。

高速鉄道に乗ったとき、荷物を棚に上げることができました(以前行ったパリ旅行では、荷物がこの2倍以上の重さだったので、まったく無理でした)。

体力も気力も衰えがちな60代ですが「まだまだどこへでも行ける」──そんな自信をもてたことが、今回の旅でいちばんの収穫だったかもしれません。

シニアの旅で大切なこと

「定年になったらゆっくり旅行を」と考える方も多いと思います。

けれど実際は、大きな荷物を運ぶのは体に負担がかかりますし、行きたい場所に行ける体力や気力は、今この瞬間のほうがあるのかもしれません。

そして、記憶力も悲しいかな、低下の一途をたどっています。だからこそ、身軽でシンプルにすることで、頭と体を軽くする。キャリーひとつでの13日間の旅は、「身軽さこそが、旅を楽しむ最大の工夫」だと教えてくれました。

次に旅に出るときは、あなたもぜひ「小さなキャリーひとつ」に挑戦してみませんか?