夫と義母のシニア世代3人で暮らす整理収納アドバイザーの原田さよさん(現在60代)。あるとき納戸を整理していたら、夫が昔集めたという大量の切手が出てきたそう。ここでは、原田さんが実践した、思い出を活かして心もすっきりする、古い切手の手放し方について語ります。
すべての画像を見る(全4枚)「大量の古い切手」を買い取ってもらおうとしたら…
ある日納戸を整理していたとき、夫が若い頃に集めていた切手のコレクションがストックブックとともに出てきました。50年ほど前に流行っていたそうで、丁寧にまとめてあったのです。
夫にそれを見せてみると「懐かしいなあ、友達と競争するみたいに集めていたものだよ」などと楽しそうにながめていました。
でも、全体的にカビくさい気がします。私のものではないからかもしれませんが、使わないまま50年近く置いてあったなら、買い取りに出してお金に換えてもらう方がいいかもしれないと思いました。
夫にそのまま言うと気を悪くするかもしれないので、まずは「この大量の切手をどうしたい?」と聞いてみました。すると、もういらないからこちらにまかせるとのこと。
そこで、「どのくらいになるのかしら?」とちょっぴり期待しながら買い取り店で聞いてみたところ、古い切手の買い取り価格は、私が想像していた以上に低かったです。たとえば、50円の記念切手があっても、業者によっては額面の半額以下でしか買ってくれないこともあるそう。
しかも、切手が大量にあると査定も大変で時間がかかります。その切手がプレミアものなら話は別だそうですが、普通の切手は「まとめて◯円」なんてこともあるそうです。
そこで提案されたのが、「普通に郵便で使うのがいちばんだと思いますよ」ということでした。そういえば、古い切手でも今の郵便料金の支払いに使えるのですよね。ハガキや封書だけでなく、ゆうパックの支払いに充てることができるというのも、聞いたことがありました。
思い出を活かしながら切手を手放すアイデア
ということで、私は「切手を使いきる生活」を数年前から少しずつ進めています。
●親しい友人や親戚へハガキを送る
私はまず、親しい相手に送るハガキに昔の切手をはって出してみました。これが想像以上に相手に喜んでもらえたのです。連絡といえばメールやLINEが多くなっているでしょうから、たまには手書きの便りも新鮮かもしれません。
とくに、高齢の叔母はうれしそうに「懐かしいわね」「あの頃の切手、かわいかったよね」と言ってくれたので、こちらもなんだかいいことをした気分になりました。ちょっとした便りを出すときに古い切手をはると、味が出るし、相手にも喜ばれる。これは、昔の切手のおトクな使い方だと言えるのではないでしょうか。
●ネットフリマ、ネットオークションの発送に使う
今はもう行っていないのですが、不用品をネットオークションで出品していた頃は、古い切手を発送時に使って減らしてきました。
郵便局で「昔の切手で払ってもいいですか?」と聞いてみたら、「もちろん大丈夫ですよ」と快く受けつけてくれたのです。小さい額の切手を何枚も数えるのはちょっと時間がかかりましたが、少しずつでも切手を減らすことができるので、面倒だとは思いませんでした。