働きながらの育児。罪悪感を軽くする2つの考え方
すべての画像を見る(全4枚)働きながら育児をしていると、出張で家を空けたり、帰宅が夜遅くなることに後ろめたさを感じてしまうこともあります。そんな母親特有の罪悪感を軽くする2つの考え方を、さとゆみさんに教えてもらいました。
●その罪悪感は夫婦平等のもの?
1つは「これって、パパだったら罪悪感を抱くかな」と考えてみること。
「もし男性が同じ状況で罪悪感を抱かないのであれば、それは性別による役割意識が原因かもしれません。だとしたら、自分も抱かなくていいんじゃないかな、と。以前、元夫と子どもの預け先について相談したとき、彼が『ゆみさんが働きたいんだったら、保育園でいいと思うよ』と言ったんです。そのとき私は、『あなたも働きたいんだよね? 私たち2人ともが働きたいから、保育園に預けるんだと思っているよ』と伝えました」
ほんのわずかな話し合いでしたが、これをきっかけに「保育園に預けたのは私たち2人とも働きたいから」という意識で6年間過ごすことができました。送り迎えなども「今日はどっちが行く?」と相談しながら子育てができたそうです。
●「子どもがかわいそう」の正体を見極める
もう1つは、「子どもがかわいそう」というような世間の声の正体を見極めること。
「たとえば、居酒屋に子どもをつれていくなんてかわいそう、とか、育児に関する“かわいそう”という言葉を耳にすることがあるかもしれません。そんなときは、文章の構造を紐解いて考えるのがおすすめです」
「よく考えると、こうした言葉の主語は“子ども”ではないんですよね。“世間のみんな”でもありません」と、さとゆみさん。
「『子どもがかわいそう』という言葉は、『(私は)子どもがかわいそうだと思った』という、どこかの誰かのたったひとりの感想にすぎないのです。それなのに、(私は)の主語が省略されると、世間のみんなが言っているかのように聞こえてしまう。この言葉の主語は誰だろう? 子どもでも世間でもないよなとわかれば、批判されていると感じるのではなく、『人それぞれ、いろんな意見があるよね』と聞き流しやすくなると思います」
「小1の壁」に直面したとき、親ができること
保育園時代とは生活がガラリと変わり、親子ともに大きな変化に直面する「小1の壁」。
インタビューを担当したESSEonline編集者もまさに直面中。そのエピソードを伝えたところ、さとゆみさんも、息子さんが小学1年生のときが「これまでの子育てでいちばん大変だった」と振り返ります。
「息子も環境の変化に大きなプレッシャーを感じていたのか、何回か家出をしたりして、大変でした。ただ、大人だって新しい職場に異動したらものすごいストレスを感じるのだから、子どもがそうなっても当然ですよね。当時は『突然、反抗期が来た!』なんて思っていましたが、今思えば彼も苦しかったんだろうな、と思います」
そんな困難な時期に、さとゆみさんが先輩ママに教わり、続けていたことがあるそうです。それは、息子さんが寝た後に、寝顔に向かって「ママは大好きだからね、本当に大好きだからね」と毎日伝えることでした。
「効果があったかはわかりませんが、ケンカした日も、出張で起きている時間には会えなかった日も、必ず続けました」
さとゆみさんのお話には、働く女性が自分らしく生きるヒントにあふれていました。実体験をつづったエッセー『ママはキミと一緒にオトナになる』(小学館刊)にも、心がふっと軽くなる子育てのエピソードが満載です。ぜひ読んでみてくださいね。
※ この記事は2025年7月にvoicyチャンネル「明日のわたし研究所 by ESSE」で放送した内容を再編集して記事化しています
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