“DIE WITH ZERO” の考え方
すべての画像を見る(全3枚)“DIE WITH ZERO”。今、注目されているアメリカのベストセラー本のタイトルです。翻訳すると「ゼロで死ね」。死ぬまでにお金を使いきってしまいなさい、という生き方の新しい提案なのだそう。
こんな話を聞いたことがあります。
20万円を好きに使っていいけどなにをしたいかというときに、アメリカ人は「家族で山に行こう」となるけれど、日本人は、家族4人で分けて、ひとり5万円ずつ好きに使いましょうになるんですって。
私も、山分けしちゃうかも。そうして、ひとり旅に使っちゃうでしょう。
でも、アメリカの「お金は、ものより家族で思い出づくり」の考え方に、今の私は大いに共感します。
施設にいる伯母を介護していた頃。99歳で亡くなる1年前、伯母は寝てばかりの状態でした。でも、その寝顔はいつもなんとなくニコニコしているんです。声をかけると、ふっと目を開いて、あら来たのねって、またニコニコ。
楽しかった出来事を夢うつつに思い出しているのかしらと思って、ほっこり心が温まるようでした。
人生の最晩年に見せた伯母の明るく穏やかな笑顔は、私の目標です。
「思い出づくり」をするつもりで日々を過ごしたい
日本人は、子どものためにお金を残そうとする傾向があるようですが、わずかばかりのお金を残してありがたがられるよりは、潔く自分のためにお金を使いきったほうがいいのかもしれません。
思い出をつくって、死に際に、私の人生まあまあだったなと思って旅立ったほうがいい。
現実にはなかなかそうもいかないわけですが、思い出づくりをするつもりで、日々をアクティブに過ごしたいものです。
私は、やっぱりひとり旅。好きなところへ行って、好きなものを食べて、ちょっとしたアクシデントも楽しんで。帰ってから、そして死に際まで、ひとりニンマリ思い出して楽しむつもりです。
今回、70代の今だからこそ見えてきた「人生を豊かにするための暮らし方」について、教えてもらいました。ほかにも、江面旨美さんの著書『75歳、心が弾めば人生は楽しい』(KADOKAWA刊)では、75歳の江面さんが「弾む心」を持つためにしている生活の工夫について綴られています。
