住んでからの後悔を少なくするためには、間取りを考えるときの「ひとがんばり」が重要です。4年前にハウスメーカーで家を建てたライターは、ゴミの保管場所、プリンターや防災用品などの収納スペースについて、「前の住まいでの反省」を徹底的に活かして、間取りに反映させたことで、今もそれらの収納に困ることはない、といいます。今回、ライターが「やってよかった」と感じている家づくりのポイントについて語ります。
すべての画像を見る(全10枚)旧宅ではつきなかった「収納の悩み」
筆者は、夫と中学生の長女と長男、小学生の次女の5人暮らし。夫婦ともに在宅勤務がスタートしたのをきっかけに、3年前に分譲マンションから、今のハウスメーカーで建てた注文住宅に引っ越しました。
ものが多い5人家族のわが家では、マンション購入時から収納スペースの多い間取りを選択。リビングには壁面収納も設置し、「これなら使いやすいはず」と思っていました。
ところが、実際に暮らし始めると、「これはどこに置こう?」「これじゃ狭すぎる…」「スペースはあるけれど、遠くて使いにくい…」といった悩みが次々と出てきました。
その経験を元に、注文住宅では収納計画をしっかりと立てることに。「このスペースを確保したいので、ここはこういうふうにしたいです」と建築士さんやインテリアコーディネーターさんに伝えると、「そんなことまで考えている人、なかなかいません!」と驚かれたほど。
その甲斐あって、今の家では使いやすい収納スペースをしっかり確保。日々の暮らしのなかで「ここにあってよかった」と思える場所が増え、後悔のない住まいづくりができました。
4年住んだ今、やはり計画してよかったと思う「ゴミ一時保管スペース」「ストック置き場」「プリンターとシュレッダー」「防災用品置き場」「充電スペース」について、レポートします。
ゴミの種類と量を見直して決めた「ゴミ箱スペース」
ゴミ箱の置き場所、皆さんはどうしていますか? キッチンやカップボードに配置する方も多いと思います。わが家も最初はそのつもりでした。
でも、実際のわが家のゴミの量を考えると「このスペースではたりないかも…?」と不安に。そこで、どれくらいの大きさのゴミ箱が何個あればたりるのかを考えるために、ゴミの種類ごとの量を把握することから始めました。
引っ越し先の分別方法は、以下のとおりです。
・燃えるゴミ
・燃えないゴミ
・容器包装プラスチック
・ビン
・缶
・ペットボトル
・古紙類
・繊維
・有害危険ゴミ
このなかで、収集日のたびに必ず捨てる&量が多いのは「燃えるゴミ」と「容器包装プラスチック」。この2つには、大きめの専用ゴミ箱を用意しました。
「ビン」「缶」「ペットボトル」は量が少ないので、1つのゴミ箱の中を仕きって使うことに。
「古紙類」のなかでも段ボールは立てて収納できる段ボールストッカーを導入。新聞紙や雑誌類は重くて玄関まで運ぶのが大変なので、玄関クローク内に保管するようにしました。
「燃えないゴミ」「繊維」「有害危険ゴミ」は出る頻度が少ないため、専用スペースは設けず、必要なときだけ対応するスタイルに。
こうして考えていくと、モデルルームにあるような標準的なゴミ箱スペースではたりないことが判明。アクセスのよいキッチンやカップボードに広いスペースを割くのはもったいないと感じ、キッチン横のパントリーにゴミ箱スペースを確保することにしました。
結果、使いやすく、家族みんなが迷わずゴミを分別できる環境が整いました。そこでできたゴミ箱スペースがこちら。
いちばん左の縦型には、「ペットボトル」や「牛乳パック」、「缶」、「ビン」などを。真ん中は「容器包装プラスチック」、いちばん右端は「燃えるゴミ」用のゴミ箱として、45Lサイズを2つ置いています。
じつは設計当初は、45Lのゴミ箱を3つ配置していたのですが、実際に生活してみるとたりなくなりました。そこでゴミ箱スペース上部の可動棚を上に移動し、大きいサイズのゴミ箱に買い替えました。
また、燃えるゴミは量が多い日は入りきらず、収集日前にゴミ箱から出すこともあります。しかし、パントリー内なので、気にせず置いておくことができます。