庭で採れた果物でつくった最高の「ジャム」

ジャム
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パリの中心では難しいですが、フランスの地方都市で庭がある家はだいたい家庭菜園をしています。トマトやサラダ菜、インゲン豆などを夏に育てたり、庭にチェリーやブルーベリーやラズベリーの木がある家は、放っていてもたくさん実が採れます。

夏になると、そんな家庭は収穫に大忙し。若い人がいない家は、親戚や近所の若者を呼んで(もちろん収穫物をお土産に)手伝ってもらいます。

たくさん収穫したら、ジャムづくり。ラズベリージャム、ブルーベリージャム、groseille(赤スグリ)のジャムなど、煮沸したビンに詰めて熱いうちにフタをしたら逆さにして冷めるまで待つ。そうして真空にすると、次の夏までジャムを保存できます。

庭の木になる実ですから完全無農薬。ジャムをつくってご近所やお世話になっている人に分けることもあります。自然に採れた果実は味が濃くて最高の味。「おばさんの家のあんずの方が甘いね」なんて言いながらいただきます。ぜいたくです。

シンプルがいちばんおいしくてぜいたく

焼き立てバゲットと、自然の中で育った牛の牛乳からできたバターと、自家製無農薬ジャム。これにカフェオレか紅茶。

ツヤツヤの白米とおいしい出汁でつくったおみそ汁の朝食が私たち日本人のぜいたくだとしたら、そのフランス版がこのシンプルな朝食なのです。