生活習慣の改善と眼科検診の両輪で目を守る
がんや認知症に比べて目の健康に無頓着な人は多いのではないでしょうか。多少の見えにくさや不快感は「年のせい」と放っておきがちですし、何年も目の検査をしていないという声も聞きます。
しかし、眼疾患は一般に自覚症状が表れにくいもの。たとえば視野が欠ける緑内障は、初期のうちは気づかないことが多く、眼科検診で見つかり、進行を抑える治療で失明を免れたケースも少なくありません。目の症状の陰に別の病気が隠れていることもあります。
●50歳を過ぎたら無症状でも「年に1回眼科検診」を
すべての画像を見る(全4枚)目の病気は自覚症状が現れにくいことも多く、定期的な眼科検診が重要です。50歳を過ぎたら毎年眼科検診を受けることが重要です。
緑内障、白内障のほか加齢黄斑変性、糖尿病網膜症など重大な病気の多くが検診によって見つかっています。検診では視力検査、眼圧検査、視野検査、眼底検査(視神経や網膜の状態を診る)、細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査(眼球の表面、水晶体、硝子体を調べる)などが行われます。
●クリアな視界を保つ生活を心がける
一方、白内障やドライアイの発症・進行には加齢以外に環境要因が大きく関係しています。紫外線を避けることや、部屋の湿度を適度に保ち、パソコン作業中は適宜休憩を取る、目が疲れたらホットアイマスクや蒸しタオルを目に当てるなどで予防を。
食事・運動・睡眠を整えストレスを軽減するなど生活習慣の改善も、目の健康維持のための基本です。