日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。夫から「久しぶりにしませんか?」と敬語のLINEがきてゾッとしたと話すのは主婦の沙織さん(仮名・45歳)です。10年を超えるレスの期間に、妻が出した答えとは?

◆前回のお話はこちら!

夫の音声検索を聞いた娘が「絶句」したワケ。「お父さん気持ち悪い」:セックスレス・沙織さんの場合4

産後のDVが原因で夫婦関係は完全に破綻したまま。自分1人で2人の娘を育てていくことが困難な現実に直面し、やむを得ず同居を再開させたものの、夫は沙織さんを求めることなく、不特定多数の女性と関係を結んでいることが判明。そんな中でコロナに感染して入院。沙織さんはもちろん、娘たちも夫の素行の悪さを知り、家族の心がバラバラになっていきました。

娘たちを支えられるのは私しかいない

娘
娘たちは夫を嫌っていて…※写真はイメージです
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「娘たちが小学校に上がってからは、放課後、学童のお世話にもなり、私も美容室の正社員に復帰できました。今はとにかく働いてお金を貯めなきゃという気持ちと、不安定になっている娘の心のサポートに時間を使いたい気持ちで自分自身いっぱいいっぱいです」

それでもかつては、「形だけでも両親がそろった家庭の方が子どものためによい」とも語っていた沙織さん。今も同じ考えなのか聞いてみると…。

「娘にとって、今、夫はマイナスでしかありません。そうでなくても思春期って、異性の父親に対して複雑な感情を持ちがちなのに、いろんな女性と交際していると知った今、彼女たちが父親を嫌悪する気持ちは理解できます。『なんでそんな人と一緒にいるの?』って言われたとき、本当に生活のためでしかないという答えしか見つけられなかった自分が情けなくなりました」

沙織さんと2人の娘の心がどんどん離れていっているにも関わらず、肝心の夫本人は、クリスマスや誕生日などの家族イベントを積極的にやりたがる、かなり呑気な側面があるそう。

「夫は今も自分がいいファミリーを築き上げたと思い込んでいるんです。夫が社長を務める不動産屋の事務所のスタッフさんだって、娘たちが父親を無視していることに気がついているくらいなのに『反抗期だからしょうがねーなー』って笑っていて。実際はもっと深刻なのに」と沙織さん。