子どもが巣立ったり、かつて仲のよかった人と疎遠になったり…年齢を重ねるとそう感じる人も多いのではないでしょうか? そんな50代に向けて、ブロガーの中道あんさんが第三の居場所、「サードプレイス」のすすめについて、つづってくれました。

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なんだか自分の居場所がなくなってしまったような…そんな虚無感はありませんか?(※画像はイメージです)
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50代からは、心地いい「第三の場所」をつくろう

かつては仕事、家族の世話、家のことに明け暮れていたのに、子どもが巣立つと「ぽっかり心に穴があいたよう」という人も少なくはありません。たとえば、家と会社との往復で「会社以外で親しい交友関係がない」という人も多いでしょう。

長く時間を共にすれば疑似家族のような存在であるため、ランチや飲み会に一緒にでかけていたけれど、どちらかが転職してしまうとだんだん疎遠になってしまった、という経験はありませんか。私の場合は、ママ友とのおつき合いもそれと同じようでした。

●なぜ、人は満たされなくなっていくのか

マズローの5段階欲求説というのをご存じでしょうか。心理学者アブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」と仮定し、人間には5段階の「欲求」があり1つの欲求が満たされると、また次の欲求を満たそうとする基本的な心理行動です。
ここでは詳しい説明は割愛しますが、要約すると、(1)「食う・寝る・住む」という生活のベース、(2)病気や事故などに対する安心や安全に暮らしたいという欲求、(3)社会や家族などの帰属や愛情を求める欲求、これらの3段階までは生きていくうえで必要最低限満たされたい土台のようなものでしょう。

これは私の個人的主観ですが、その次の段階の4つ目は「幸せ」に繋がるのではないかと思っています。(4)人の喜ぶ顔がみたい「ありがとう」と感謝されたい、という承認欲求です。会社での地位や名声を求める出世欲や、SNSなどで影響力を持ちたいというのもこれに当たるでしょう。他人からの評価で満たされる欲求と、自分を尊重したり、技術や能力を習得したり、自立性などを得られことで満たされる。他人からの評価より自分の評価を重視するものと2つがあります。大事なのは後者です。
ちなみに5つ目の最上位は「自己実現欲求」ですが、これはまた別の機会にお話しします。

●50代からの自分のために「第三の居場所」が必要

私は、孤独と孤立は違うと思っており、たとえ家族がいても、人はみんな「ひとり」だと思っています。孤独をベースで生きていますが、社会から孤立するのとは別な次元です。

なので誰かと繋がりを大切にしつつ、感謝のなかで、自分らしく居られる場所を持つ、家が第一の居場所、職場などが第二の居場所だとすれば、第三の居場所「大人のサードプレイス」は人生を幸福に導くのではなかと思うのです。

サードプレイスには、特定の目的のあるものと癒しや憩いになるものがあります。自治会やPTAなどは義務的なコミュニティですが、女性特有の社交性を生かした自発的な大人のサードプレイスのつくり方と見つけ方についてお伝えします。