●憩い系大人のサードプレイスのつくり方

酒造見学
愛知県水谷酒造蔵を見学したとき
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2017年、同僚に誘われていった和食店で出された日本酒のおいしさは、これまで日本酒に抱いていた「男性が会社の憂さ晴らしに飲んだくれる酒」という悪いイメージを一瞬にして覆してくれました。こんなにも芳醇で気品あるものだとは知らなかったのです。
あまりに魅了されてしまい、「このおいしさをもっと世の中に知ってもらいたい」と思って「日本酒を嗜む会」を発足しました。友人うちで楽しむだけにはとどまらなかったのは目的のある意義ある場所にしたかったからです。

当初設定した活動テーマは、「2020年のオリンピックまでに自分にとってコレ! という1本を見つけだし、それを外国からきた観光客に伝えることができるようになる」というものです。ブログで発信したおかげで多くの人が興味関心を持って会に参加してくれました。
楽しそうに飲んでいる様子を発信することで、自分も参加してみたいという人が増えて、はじめに設定した目的は自然に薄まっていきました。サロンのように会員会費などもなく、「出入りが自由で、ゆるく人と繋がれる遊び心のある場所」に。

ブログつながりなので、メンバーの本名や職業などは不詳。たいていがニックネームで呼び合って、日本酒の知見を広げ、楽しく飲んでおいしく食べる場所になっています。そこで意気投合した者同士が、また新たなコミュニティを創っているようです。嗜む会に参加するうち、いかに自分が夫に依存して、狭い常識の中で暮らしていたのかに気づけた、という人も少なくはありません。
この会に参加したことで、「どこでもひとりで行けるし自分のための夢も見つけることができるようになった」と感謝されたこともあります。