照明器具と天井を一体にしたような、スタイリッシュなインテリア。じつはこうした照明プラン、故障やメンテナンスの備えをしておかないと、将来さまざまな問題と向き合うハメに。日刊住まいライターは、「自分で交換ができる」を照明選びの基準に。「メンテナンスがしやすい」「模様替えしやすい」「引越し前の照明を流用」といったメリットを実現しました。詳しくレポートします。

おしゃれなLEDダウンライト
おしゃれなLEDダウンライト。もし、一体型を採用すると、点灯しなくなったとき面倒なことに
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ダウンライトには交換タイプを採用

照明計画書

これは、筆者が2年前にハウスメーカーで建てた家の照明計画書の一部です。結論から言うと、筆者は「自分で交換できること」を基準に照明器具を選びました。その理由をお伝えする前に、まずは「自分で交換できること」とはどういうことかを説明しましょう。

メーカーの照明カタログには、LED照明の説明に「ランプ交換不可」と書いてある商品があります。これは、LED一体型の商品のこと。

LED照明には一体型と交換型があります。一体型は、LEDが照明器具の中に組み込まれているタイプ。一方、交換型は照明器具とランプが分かれているタイプです。

交換型は、ランプがつかなくなった場合、自分で簡単に交換できます。

 

交換できるものを選んだわけ

階段ホールのダウンライト

同じダウンライトでも、お値段は、一体型の方が安い場合が多いようです。しかし、もし点灯しなくなったら、照明機器丸ごと交換になります。その場合、自分での取り替えは不可能。業者に依頼し、工事してもらうことに。

もし同時に複数の照明が、故障や寿命を迎えたなら、工事は一度ですみます。でも、そんな都合のよいことは起こらないでしょう。となると、ほかのライトが切れるまで、切れたまま使うか、その都度業者に依頼して工事してもらうか…ということに。

LEDの寿命が長いので、10年以上先のことになるかもしれませんが、ひょっとすると、ひとつくらいは5年やそこらで故障する可能性も。

この家での将来を想像してみて、筆者は、自分で交換できないのは面倒だと感じました。そのため、多少値段が上がっても、ダウンライトについては、自分で中の電球を交換できるタイプを選んだのです。

 

PanasonicのLEDフラットランプ

わが家のダウンライトで、おもに採用しているのが、PanasonicのLEDフラットランプという商品です。天井からちらりと顔を出す電球の頭の部分が、文字通りフラットなのが特徴。

玄関だけでなく、1階のLDKや2階の洗面所、階段ホール、納戸の中など多くの場所に採用。場所によって、昼白色・電球色を使い分けています。もし電球が切れたら、フラットランプだけを購入して、個人で交換予定。

 

ダウンライト以外も「自分たちで交換できる」を重視

LDKの照明

同様に、ダウンライト以外の照明選びについても、「自分たちで交換できること」を重視しました。

キッチンとスタディスペース(写真のキッチンの左にある一角)の天井には、オーデリックのダウンライト電球型(フラット)に。ダイニング・リビングには、やはりオーデリックのLED一体型のシーリングライトを選びました。

じつはこのシーリングライトは、電球交換ができません。ただし、引掛シーリング(室内型照明器具を天井に取りつけるための電源ソケットおよびプラグのこと)で設置しているので、自分たちで簡単に照明機器を丸ごと交換できます。

 

LDKの様子

ちなみに、すべてをダウンライトにせず、シーリングライトを採用したのには理由が。シーリングライトは部屋全体を照らしてくれるので、ダウンライトよりも配置する個数を少なくできるのです。薄型でコンパクトにつくれるのは、LED照明のメリットだそう。薄型のマットな黒縁のデザインが、天井スピーカーとも相性がよく、気に入っています。

 

階段ホール

わが家では、趣味室、子ども部屋や階段ホール(来客用の部屋にもなる場所)も引掛シーリングを採用。自分たちで照明器具を交換できるようにしました。

 

照明器具を変えるだけでインテリアが変わる

子ども部屋

メンテナンス以外にも、「自分たちで交換できる」に筆者がこだわったのには理由が。それは、将来にするであろう、模様替えのしやすさです。

照明はインテリアの雰囲気を決める重要な要素。手軽にインテリアを変えたいと思ったとき、わざわざ業者を呼ぶのはおっくうです。それに将来、子ども部屋は、子どもたちが好きな照明を選ばせてあげようという気持ちもありました。

「自分たちで交換できる」は、そのまま「模様替えのしやすさ」につながるはず。「そのとき」が来るのを楽しみにしています。