●ついに着氷した「ぶっちぎりで最高」の4回転アクセル
日本とカナダには14時間の時差があり、リンクの貸切時間も限られるため、リアルタイムでの指導は難しかったと思われます。しかし、ブリアン氏はコロナ禍以前から献身的に羽生選手のリモート指導を続けていました。
「(羽生選手がトロントに来た)最初の頃、僕はまだ彼の試合に帯同していなかったんですが、彼は練習の後すぐに動画を送ってきていました。30本の動画が送られてくることもあったんです。すぐにコメントして返信していましたが、彼は僕がいつでもすぐに対応することを知っていたんです。『君のためなら24/7、一日24時間、週7日間時間を割くよ。いつでも連絡してくれていい』と言ってあったので。午前3時に動画が送られてきたりもしました。3時半までに僕もフィードバックを送っていました。彼の勤勉さには感心しますよ」
そんな地道なやり取りの末に、ついに北京五輪で着氷した4回転アクセル。
ブリアン氏はそれを見て、「転倒はしましたが、ジャンプに高さがあったし、飛距離も伸びていたし、着氷もいっそう明らかに片足で降りていました。試合でこれまで誰が跳んだ4Aよりも、あれがぶっちぎりで最高のジャンプでしたね」と絶賛。羽生選手にも感想を伝えたそうです。
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ブリアン氏が語る4回転アクセルへの詳しい道のりや、羽生選手との交流エピソードなどは、3月9日発売の『フィギュアスケートLife Extra 北京オリンピック2022』(扶桑社刊)に掲載しています。
ちなみにダイエットに成功したジスラン・ブリアン氏の近影はこちら。羽生選手がいつもポンポンと触ることで有名な氏の大きなお腹は、今ではすっかりスリムになっています。羽生選手の怪我が良くなり、また2人で一緒に練習できる日が早く
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