蒸し暑いこの時季は、食中毒が心配です。とくにお弁当は食べるまでに時間があいてしまうので、その危険性が高まります。
そこで、食品衛生の研究をされている上田成子さんに、安心して食べられるお弁当づくりのコツを教えていただきました。

お弁当におかずを詰める様子
お弁当の食中毒への不安が気になる季節です(写真はイメージです)
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【おかず別】お弁当をつくるときに注意したいこと

お弁当をつくる際、肉や卵が中までしっかり加熱されていなかったり、野菜に水分が多く残っていたりすると、菌が増殖する原因になるので気をつけてください。
それでは、おかず別に傷みにくくするワザを紹介します。

お弁当

●<ご飯>抗菌効果のある梅を全体に混ぜる

ご飯に梅干しを混ぜる様子

ご飯に梅干しを混ぜると、菌の繁殖を抑えられることが実験で明らかに。このとき、梅を細かく刻んでご飯全体に混ぜると効果的です。日の丸弁当のように梅干しを真ん中にのせるだけでは、全体に抗菌効果が行き届きません。

上田さんが食品についた黄色ブドウ球菌を、32℃で5時間放置した実験を行ったところ、すしめしやドライカレーなどと比べて、刻んだ梅干しを混ぜたご飯が、もっとも増殖を抑えられるという結果もあります。

●<おにぎり>直接素手で握らないように

おにぎりをラップで包んでにぎっている様子

おにぎりをつくる際は、ポリ手袋をするか、ラップで包んで、手で直接ご飯に触れないようにしてにぎりましょう。

●<肉>食材に触るときは必ずポリ袋をつける

ポリ手袋をしてひき肉をこねる様子

ハンバーグのタネをこねたり、ゆでた野菜の水気をきったり…。食材に直接触るときは、必ずポリ手袋をしてください。手をよく洗ったつもりでも、小さなささくれや傷口に、食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌などがついていることがあります。

●<自家製冷凍食品>しっかり加熱解凍してから入れる

自家製冷凍食品を再加熱する様子

市販の冷凍食品のなかには、凍ったまま弁当箱につめられるものもありますが、自家製冷凍食品は必ず再加熱してから冷ましてつめてください。自家製の場合、つくった時点で付着した菌が、解凍されて室温に戻るときに増殖する可能性があります。

●<卵>卵や肉料理は中までしっかり火をとおす

卵焼きをつくる様子

卵や肉の火のとおりが甘いと、サルモネラ菌などが残って食中毒の原因になることが。中心まで70℃で1分以上加熱すれば殺菌できるので、卵焼きや肉料理は、とくにこの時期はしっかり火をとおすようにしましょう。

●<野菜>汁気はしっかり絞り、汁気を吸う食材を活用

おひたしの水気を絞る様子

弁当箱の中に汁気が多いと、菌が増殖しやすい環境に。おひたしなどは、野菜をゆでたあといつも以上に水気をしっかり絞りましょう。

おひたしにカツオ節やすりゴマをあえる様子

また、カツオ節やすりゴマなど汁気を吸う食材をあえて仕上げれば、汁気が残りにくくなります。

いつも以上にお弁当づくりに気を使ってしまう季節ですが、家族の安全のために、意識していきたいですね。