寒い冬、体が凝り固まってさまざまな不調が出てきた人も多いのではないでしょうか。肩コリや、胃腸や肝臓の不調、冷え…。体の悩みがなにかと増えるのがこの時季です。思い当たる人は、シャワーをツボに当てるだけでできる「シャワーお灸」を試してみましょう。 「湯船につからなくても、熱いお湯をポイントに当てるだけで、効果的に体が温まります」と教えてくれたのは、鍼灸師の白神典明さん。
シャワーお灸の3つのポイント
家で簡単に実践できるのが、シャワーお灸のうれしいところ。「シャワーを当てる場所は、厳密でなくてOK。大まかな位置さえ合っていれば、効果が出ます」。冬の不調にとくに効く3か所を紹介します。
(1) やや熱いと感じる温度まで、少しずつ上げる
温度の目安は「熱いけど耐えられる」程度です。体を慣らしながら徐々に温度を上げていきましょう。ただし、やけどには注意を。
(2) 体を洗うのは先にすませ、湯船にはつからない
シャワーお灸は、ポイントだけを温めることで効果を発揮。湯船にはつからず、全身を温めないように気をつけましょう。
(3) 熱があるときや、ケガのときはやらない
熱があったり、ケガや捻挫などをしているときは控えましょう。判断に迷ったときは、医師に相談してください。
●首の後ろを温め、肩コリにサヨナラ
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肩コリはもちろん、頭痛や眼精疲労に効くツボが多く集まっている首。後ろからシャワーで全体を温めましょう。
●胃腸の不調、肝機能の改善は足の親指回りを
足の親指周辺には、下半身の血流をコントロールするツボが多数。冷えによる胃腸の不調を改善したり、肝機能の衰えにも効果が。ストレスを緩和する役目もあります。親指の先→甲のツボの順に、シャワーを当ててください。
●場所に迷ったときは“仙骨”から始めて
お尻の割れ目の少し上あたりにあるのが“仙骨”。自律神経や内臓の働きをコントロールする重要な部分なので、心身の不調に効果的。寒さが気になるときも、とにかく仙骨を温めてくださいね。
特別な器具や激しい運動の必要がなく、今日からすぐにできるシャワーお灸。「湯船にはつからない」のがコツです。毎日のお風呂の代わりに取り入れてみてはいかがでしょうか。
※ここで紹介しているお灸は、病気を治療するためのものではありません。病院での診療をおすすめします