●「健康寿命」を伸ばすことを意識して
「健康寿命」とは、病気などによって日常生活が制限されず、心身ともに自立し健康的に暮らすことができる期間のことをいいます。
2019年の日本人女性の「平均寿命」は87.45歳で、過去最高を更新しました(※1)。2040年には、女性の68%は90歳まで、20%は100歳まで生きると推計されています(※2)。
その一方で、2001年~2016年のデータからは、女性の「健康寿命」が「平均寿命」より12年ほど短いこともわかります。
要介護となったおもな原因は、多い順に「認知症」「脳血管疾患」「高齢による衰弱」と続き、「骨折・転倒」「関節疾患」を原因とするものも少なくありません(※3)。
理想は「健康寿命」と「平均寿命」が等しくなることですが、女性は更年期以降、女性ホルモンがほとんど分泌されない期間がおよそ30年続きます(老年期)。骨と血管は体の軸です。これらの部分にトラブルが起こると、健康寿命を縮めるリスクが高まります。
【ライターの更年期の健康維持法】
すべての画像を見る(全6枚)私自身も骨を丈夫にするために、カルシウムを多く含む、大豆製品と小魚を積極的に食べています。また、骨に負荷や刺激を与えると、骨の代謝が促されますので(負荷や刺激といっても、ウォーキングやかかとの上げ下ろし程度の負荷でOK)、自宅の階段をまめに上り下りするようにしています。
更年期以降の骨折は、要介護のリスクを高める一因に。なにもないところでふいにつまずいたら、筋力の衰えと反省。血管については、今は血液検査の値をチェックすることが中心ですが、検査結果はひとまとめにして、値の変化を確認するようにしています。
骨を丈夫にして、血管をしなやかに、そして、不意に転ばないように、たとえバランスを崩しても踏ん張れるように筋肉もつけておく…、そう意識することが、健康寿命を伸ばす大きな一歩になります。
※1:令和元年 簡易生命表の概況 厚生労働省 ※2:令和2年版 厚生労働白書 ※3:2019年 国民生活基礎調査の概況 厚生労働省