●婦人科を受診する前にやっておくとおすすめなこと

机に向かう女性
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<診察前に簡単に予習しておく>

診察時間は限られていますから、事前に更年期についての基礎知識(女性ホルモンが体と心に与える影響や更年期の不調が現れるしくみなど)を、書籍などを通じて簡単にでも予習しておくと、医師の説明が理解しやすくなります。

<予約時に事前に必要なものを確認する>

また、予約のときなどに、診察当日に必要なものを事前に聞いておきましょう。更年期は、閉経を挟む10年のほどの期間のことをいいますが、閉経が近づいているかどうかは、月経不順が目安のひとつになります。

月経の記録(月経周期、最終月経開始日)、既往歴(過去にかかった病気)も確認し、お薬手帳も忘れずに。基礎体温表(1か月程度)をつけていれば、持参しましょう。

更年期はいろいろな不調が現れやすい時期ですが、最も気になっている症状を把握しておくことも大切です。いちばん和らげたい症状をメモして持参すれば、医師へ自分の想いを伝えやすくなり、伝え忘れも防げます。

<婦人科での診察の流れ>


予約

診察当日に問診票に記入

問診

診察(必要に応じて内診や超音波、血液検査、尿検査などさまざまな検査を行う)

当日か2~3週間後の再診日に検査結果の説明・治療方針の相談
※あくまでも一例です

医師は、問診とさまざまな検査を組み合わせて、不調が更年期(女性ホルモン・エストロゲンの減少)によるものかどうかを見極めて、患者本人がいちばん気になっている症状を和らげるための治療方針を立ててくれます。

治療法には、ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、カウンセリングなど、いろいろな方法があります。どの治療法を選ぶかは自分自身(患者本人)ですから、わからないことやリスクについては素直に質問をして、納得して治療することが大切です。

●ライターの更年期時の婦人科体験

汗をふく女性

更年期症状については勉強してはいたものの、実際に倦怠感やホットフラッシュなどを経験してみると、家事がはかどらなかったり、眠りの質が落ちたりして、不安になることがありました。セルフケアだけでは難しい…と感じて、無理をせずに婦人科を受診しました。

婦人科で先生に、うなずきながら丁寧に耳を傾けてもらえたときは、自分がつらいと感じている症状を理解してもらえたうれしさでほっとしました。問診、検査を経て、私の場合は、漢方薬を選択しましたが、「今感じているこの不調を和らげる方法がある」ということ、そして、つらくなったら相談できる場所があるということに、とても勇気づけられました。

※あくまでも個人の感想です。

参考資料: 『中高年女性健康教育マニュアル』小山嵩夫監修(日本家族計画協会刊) 『女性医学ガイドブック・更年期医療編』日本女性医学学会編(金原出版刊) 『更年期医療ガイドブック』日本更年期学会編(金原出版刊) 『心と体の不調をなくす40歳からの女性ホルモンケア』相良洋子監修(家の光協会刊)