東京郊外の古い団地でひとり暮らしをする、エッセイストの小笠原洋子さん(77歳)。ものへの執着から自由になり、「1日1000円」の暮らしを楽しんでいます。節約や節制を「ケチカロジー」と名づけ、ものを増やさず、今あるものを生かす小笠原さん。今回は、「ケチカロジー」を支える息抜き、心を癒やすものを教えてくれました。
すべての画像を見る(全5枚)引き継いで楽しく使っている家族の遺品
私はものをあまり買わないので、この数十年間は家族の遺品を使いまわしていましたが、案外楽しんで使っています。とくに多いものは、手芸教室を開いていた母の創作ハンドバッグ類や、毛糸刺しゅうの施されたクッション、マットなどです。
生真面目な母の性格がよく出ている、額装の押し花は、今も寝室の安らぎグッズになっています。
そのほか、マクラメ編みのプランターネットなども、リビングの整理カゴに転用しています。
兄が遺したタンスやデスクなどの家具も健在です。兄が愛用していたグラス類も捨てられず、引き継ぎました。新品とは違って、懐かしい温かさに包まれて、お古でも新品以上の味わいです。
着なくても、お気に入りの服は「眺めて楽しむ」
若い頃に買い、もう着ないのにまだもっているのが、チャイナカラーのかわいいブラウスや、染色作家が織った粋なベストなどです。不用品は迷わず捨てる主義の私が、無用でもアートとして眺めて悦に入っている次第です。
実際に着なくても「ちょっとしたパーティやお呼ばれでもあったら着ていこう」と想像するだけでもいいと思っています。



