押し入れは「いったん押しこめたら二度と出てこない」
すべての画像を見る(全7枚)母の家の断捨離で最も大量に出てきたのがトイレットペーパーです。その数、20袋。
1970年代のオイルショック時、店頭からトイレットペーパーが消えたトラウマがあるのでしょう。母はスーパーに行くたびにトイレットペーパーを両手につかんで帰ってきます。「遺品はトイレットペーパーになるな」と思ったほど、あらゆる収納から顔を出しました。
戦中・戦後・オイルショックなど社会的要因による不足感…こうしたトラウマが引き金になる「ためこみ」は頻繁に起こります。過去の残念な経験に焦点を当て、「今」が見えなくなっているのです。
今、そのものは必要か。今、暮らしは快適か。そこを見失うと、ひたすら購買行動に走るのです。
●忘れられた「日用品ストック」、じつはゴミです
ラップやアルミホイルなどの粗品が高い位置にある棚に積まれているお宅もよくあります。いらないものを高い棚に押し上げたら最後、放置され、忘れ去られますからね。「日用品=使うもの」というレッテルがはられているため、捨てる選択肢が思い浮かばないのです。
適正ストックという概念はありません。事実としては単なる買いだめをしているのですが、頭の中で「ストック」という都合のよい言葉に置き換えて放置しているのが実状です。
棚や押し入れの「断捨離」3ステップ
棚や押し入れは、そこに収めてしまえば、ともかく部屋は片付きます。ガラス扉の「見える収納」でないかぎり、扉を閉めれば「見えない収納」となるため、見ないふりをすることもたやすく、なかったことにできてしまいます。
こうして収めて殺した「死蔵品」とその空間を生き返らせるには、以下の手順で断捨離しましょう。
●1:全部出す
扉をあけ放ち、中身をすべて水平面に出して俯瞰します。
●2:絞りこむ
「要・適・快」つまり、「今の自分に必要なもの」を意識して絞りこみます。
●3:戻す
「とり出しやすく、しまいやすく、美しく」を念頭に、棚や押し入れに戻します。
やましたひでこさん著『モノが減ると不安も減る 実家の断捨離』(大和書房刊)は発売中。親の家の片付けが気になるけれど、なにから始めればよいかわからない。そんな方に向けて、生前整理、遺品整理、空き家、介護、同居などのシーン別の断捨離アイデアを、実体験をもとに紹介しています。





