春から秋頃にかけて、店頭に並ぶニュージーランド産のキウイフルーツ。私たちは普段、手軽にそのおいしさを楽しんでいますが、どのように育てられているのか知っていますか? 今回、ゼスプリ主催のプレスツアーに参加し、ニュージーランドのキウイ農園を訪問。おいしいキウイを届けるために働く、生産者たちの仕事に迫ります。

ニュージーランド産キウイの魅力に迫ります!
ニュージーランド産キウイの魅力に迫ります!
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ニュージーランド・カティカティ地区は果物の宝庫

今回訪れたのは、ニュージーランドの北島・ベイ・オブ・プレンティ地方にあるカティカティ地区。世界中のクルーズ船が行き交う港町・タウランガの近郊に位置しています。

この地域はニュージーランド国内でも日照時間が長いことで知られ、モモやネクタリンのほか、キウイフルーツの一大産地としても有名です。

日本で販売されているキウイフルーツの大半はニュージーランド産。輸入キウイの7~8割程度をニュージーランド産が占めており、日本の食卓を支える代表的な輸入果実のひとつとなっています。

収穫期は75人体制!世界中に届くキウイを支える農園

左から、ジョー・カーナカンさん、ショーン・カーナカンさん夫妻、息子のロッキー・カーナカンさん
左から、ジョー・カーナカンさん、ショーン・カーナカンさん夫妻、息子のロッキー・カーナカンさん

今回訪れた「Twin Kauri Orchard(トゥイン・カオリ・オーチャード)」で40年以上にわたりキウイを育てているのが、カーナカンファミリーです。

農園ではおなじみのグリーンキウイをはじめとするキウイ3品種を栽培。「サンゴールド」の栽培用に25ヘクタール、「グリーン」が23ヘクタール、「レッド」は6ヘクタールの土地を使っているそう。もともとはグリーンキウイのみでしたが、2010年頃からサンゴールドやルビーレッドの栽培も始めたといいます。

収穫は毎年3月上旬から6月上旬まで続き、ルビーレッド、サンゴールド、グリーンキウイの順に収穫されます。なかでもサンゴールドは約25日間で一気に収穫するため、多くの人手が必要になるそう。

全盛期には総勢75人が働きます。ニュージーランド人に加え、サモアから24人のシーズンワーカーが訪れ、農園内の住居で生活しながら収穫作業に従事。また、パックハウスでは日本からワーキングホリデーで来ている若者もいるようです。

驚いたのはスタッフの年齢層の幅広さ。最年少は20代、最年長は82歳で、今も箱づめ作業を担当しているといいます。

「第一に品質、第二に品質、第三に品質」。1年じゅう続くキウイづくり

キウイ

キウイ栽培は、収穫が終われば一段落というわけではありません。

「一年じゅうずっと仕事があります」

そう話してくれたのは、将来的に農園を引き継ぐ予定の息子のロッキーさん。もともとは建設系エンジニアとして働いていましたが、農園購入の機会をきっかけに地元へ戻り、家業に携わることを決めました。

収穫後の6〜9月には不要な枝を切る「プルーニング(剪定)」を実施。さらに9月~2月にかけては果実の数を調整する間引き作業も行います。実をつけすぎると栄養が分散し、品質が落ちてしまうのを防ぐためです。

農園で印象に残ったのは、「第一に品質、第二に品質、第三に品質」という言葉。世界中の消費者においしいキウイを届けるため、品質管理の徹底を心がけているといいます。

キウイ

その象徴ともいえるのが、木に傷をつける作業です。キウイの木には年に3回、幹の表面に切り込みを入れます。こうすることで栄養が効率よく果実へ届き、キウイのサイズや実のつまり具合を高める効果があるのだそう。

また、春の適度な雨と日照、冬の気温の低さも品質の高いキウイづくりには欠かせません。自然条件と人の手仕事、その両方がそろって初めて、実が大きくて甘みのあるキウイが育つのです。

キウイ農家の平均年齢は65歳。農家の未来を支える「教育」のあり方

カーナカンさん

一方で、ニュージーランドのキウイ産業も、日本と同様に後継者不足という課題を抱えています。

キウイ農家の平均年齢は約65歳。農園を一からつくるには多額の資金が必要なため、新規参入のハードルは高く、後継者のいない農園は売却されるケースも少なくありません。

そんななか、カティカティ地区の高校では農業を学べる教育プログラムを実施。学生たちは農園でインターンシップを経験しながら、栽培技術や農業経営について学んでいます。

「次の世代につなぐためには、教育も大切な役割です」

世界じゅうで愛されるニュージーランド産キウイ。日本から遠く離れたニュージーランドの農園では、1年をとおして多くの人たちがキウイづくりに携わっていました。

スーパーでキウイを手に取るとき、その向こう側にある産地の風景を思い浮かべたくなります。