内壁材でもっともコストが低いのは
すべての画像を見る(全6枚)住環境を演出する1つが内壁材で、快適性に直結します。初期コストがもっとも低いのが、ビニールクロスです。
ただし、調湿性がないため、15年ほどで張り替えが必要になります。デザインが豊富なので、張り替え時に模様替えができるという利点もありますが、長期的に見るとコストは加算され続けます。
珪藻土(けいそうど)と漆喰(しっくい)の内壁材は、初期コストが一気に高くなりますが、どちらも調湿性があるため、修繕の頻度が少なく、部分補修での対応ですみます。とくに漆喰は耐久性能が高く、外壁材としても使用されます。
デザイン面でいうと、珪藻土はマットな仕上がりで、「ゆず肌」とも呼ばれます。
一方で漆喰は、ツルツルしており滑らかな仕上がりが特徴です。漆喰のほうがコストは割高ですが、大きな差はないので、デザイン面を重視して選ぶとよいでしょう。
断熱材を増やして逆効果になることも
温度と湿度は、密接に関わっています。断熱材を増やせば断熱効果を高められると思われがちですが、湿度調整ができていないと逆効果に。
結露が発生して断熱構造が劣化し、外壁にまで影響を及ぼしてしまうのです。適切な断熱構造が前提となりますが、断熱材の耐久性能や調湿性能も重要になります。
断熱材の種類はさまざまです。「セルローズファイバー」という断熱材は、新聞紙を原料としたもので調湿性に優れています。吹き込み施工という技術を用いるため、資材費だけでなく、施工費も割高になります。ただ、長期的に断熱性能が維持され、光熱費の削減効果を見込めます。
壁構造全体で耐久性能を高めることが、省エネ性能との相乗効果を生み、その結果、光熱費を抑えられるわけです。
●断熱構造の適切・不適切
・不適切
冬は室内の水蒸気が断熱材を透過して温度が下がり、耐力面材の内側で結露が発生する。夏は外の水蒸気が流入して、ビニールクロスの内側で結露が発生する。断熱構造と資材が劣化する。
・適切
ビニールクロスを紙クロスに、プラスターボードや耐力面材を透湿性の高いものに変更すると、冬も夏も湿気が入っても抜け、結露リスクが軽減される。壁の構成を検討するには、結露対策が必須。


