毎日の献立の味わいが全体的に重く感じたり、味がマンネリ化してきたり…。そんな悩みはありませんか? 今回は料理研究家の小田真規子さんに、献立づくりがラクになる考え方や、電子レンジ調理を驚くほどおいしく仕上げるコツを教えていただきました。併せて、メニューを固定化しているという、小田さんのリアルな朝ごはんも紹介します。

料理研究家の小田真規子さん流、電子レンジ調理をおいしく仕上げるコツを紹介
料理研究家の小田真規子さん流、電子レンジ調理をおいしく仕上げるコツを紹介
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献立は「しょうゆ基準」で考える。味の単調さを防ぐコツ

電子レンジ調理でつくった「鶏の照り焼き」。甘辛のタレとジューシーな鶏モモ肉の相性が抜群
電子レンジ調理でつくった「鶏の照り焼き」。甘辛のタレとジューシーな鶏モモ肉の相性が抜群

再現性の高いレシピに定評のある小田さん。その考え方は、「献立の組み立て方」にも貫かれています。とくに印象的なのが、献立を「しょうゆ」を基準に考えるという考え方です。

「日本人の食卓では、昔からしょうゆ味のおかずが味のベースになっています。ただ、献立全部がしょうゆ味だと、どうしても飽きやすくなり、食卓全体が黒っぽく、同じような香りになりがちです。めんつゆやポン酢もベースはしょうゆなので、気づくと毎日似た献立になっている、という方も多いと思います」(小田真規子さん、以下同)

そこで小田さんが意識しているのが、しょうゆの“強弱”で献立を組み立てること。

「『しょうゆがしっかり効いたおかず』『しょうゆの味わいが控えめなもの』それから『ほとんどしょうゆを使わないもの』というように、献立の中にグラデーションをつくるんです」

たとえば、メインに肉じゃがのようなしっかりしたしょうゆ味のおかずをつくったら、副菜はしょうゆを隠し味程度に使ったもの、さらにもう一品にはしょうゆをほとんど使ってない、フレンチドレッシングや、塩・砂糖・酢だけで和えたものに。

「すると香りもぐっと変わって、食べたときの重たさも感じにくくなります」

献立がさらに組み立てやすくなる工夫

1食分の献立例。左上から時計回りに、鶏の照り焼き、ナスの揚げびたし、キャベツのみそ汁、解凍した冷凍ごはん。しょうゆ味しっかりの照り焼きに、しょうゆ薄めの揚げびたしを組み合わせて
1食分の献立例。左上から時計回りに、鶏の照り焼き、ナスの揚げびたし、キャベツのみそ汁、解凍した冷凍ごはん。しょうゆ味しっかりの照り焼きに、しょうゆ薄めの揚げびたしを組み合わせて

しょうゆ味を基準にする考え方に加え、食材や調理法を「重いもの」「軽いもの」に分けて考えることも、献立づくりに役立つと小田さんは言います。

「脂肪分の多いバラ肉や、カボチャ・ジャガイモのようにお腹にたまりやすい食材は『重いもの』、鶏胸肉や魚料理、青菜類などは『軽いもの』。調味料で言えば、マヨネーズや濃厚な照り焼き味が『重いもの』、塩焼きやポン酢じょうゆなどの、酸味のあるさっぱりした味つけは『軽いもの』と考えます」

しょうゆの量と、食材や調理法の「重さ」をかけあわせて考えることで、献立全体のバランスが見えやすくなるそう。

「しょうゆを使っていて、なおかつバラ肉を使っているからかなり重い、とか、しょうゆは控えめだけど、ジャガイモを使っているから少し重い、というように整理するんです。このかけあわせで考えると、献立はぐっと組み立てやすくなりますし、単調にならず、飽きずに食べられると思います」

ラップのかけ方で、電子レンジ調理の仕上がりが変わる

左右を腕が通るほど大きく開けるのが「ふんわりラップ」のコツ
左右を腕が通るほど大きくあけるのが「ふんわりラップ」のコツ

小田さんの電子レンジ調理で印象的なのが、すき間に腕が通るほどに高さを出したラップのかけ方です。

「電子レンジ調理では、最初からぴったりラップをしてしまうと、短時間で素材や調味料の温度、温度が上がり、素材にダメージを与えてしまうことがあります。火は通っても、パサついたり、硬くなったり、味が濃くなりすぎたりしやすいんです」

そこでおすすめなのが、左右をあけて中央に腕が通るくらいふんわりと高く盛り上げた状態で、ふんわりとラップをかけること。

「ふんわりラップをすると、鍋やフライパン調理に近い形で、空気を温めながら素材に火が入りるので加熱のしすぎが防げます」

調理時にすき間なくラップをすると、加熱後に電子レンジから取り出したときに容器の中が真空状態になって素材を傷めることも。

しかし、「ふんわりラップ」ならそういったこともなく、ラップをはがすときにやけどする心配も少ないというメリットがあります。電子レンジのメーカーや、温める食材・料理を問わずおすすめのやり方です。

ただし、電子レンジ加熱後の余熱を利用して蒸らすときは、すき間のない「ぴっちりラップ」にします。

「安全面でも仕上がりの面でも、どんな場面でも共通して使える方法なので、20年以上続けています」