イタリア・トリノでイタリア人の夫、娘、息子の4人で暮らすイラストレーターのワダシノブさん。18年間のイタリア暮らしの中で、日本との「体型」についての認識の違いに気がついたのだそう。「どんな体型でも私はきれい!」というイタリア人流の考え方についてお届けします。最後に楽しいマンガつき!
すべての画像を見る(全5枚)イタリア人のおかげで「Mサイズ」へのこだわりがなくなった
私の周りにいる、イタリア人のマダムたちは、オシャレもおいしいものも大好き。彼女たちは「ダイエットしないと!」と言いながらも、ダイエットのダの字も実行する気配はゼロな人たちです。強いてダイエットの努力を挙げるなら、ドルチェを1人ひとつではなく、だれかとシェアするときくらいでしょうか。
そんな友達のおかげ(?)で、私からなくなったのがMサイズへのこだわりです。
若い頃「Mサイズが当たり前で、それ以上は要ダイエット」と思うようなところが私にはあったのですが、それがいつの間にかなくなっていました。
ちなみに、周りのマダム友達は、ブランド品を買うお金持ちの人たちではありません。日本だったらユニクロで買いものをするように、市場や安い店を賢く利用する普通の人たちです。
イタリア人マダムたちのファッションを分析してみた
そんなマダム友達の1人である「J」。平均身長低めなイタリア女性にしては、Jはかなり大柄な女性です。そしていつもうっすらとセクシーなのです。いやらしくなく、スマートで女性的なスタイルがすてき。
そんなJや周りのマダムたちのファッションを、私にも取り入れられることがないか分析してみました。
●上半身はコンパクトにまとめ、目線を上に集める
・ジャケットやニットなどは丈が短め
・デコルテや肩を出す
・耳や首に大ぶりのアクセサリーをつける
・大きなメガネ
大きなメガネは日本でも流行っているように、顔の印象をキリッとさせる効果があります。彼女は緑や赤や青など、かなり派手な色のメガネも愛用しています。イタリア人は、大きな派手メガネがとても好きです。
Jは「髪をふくらませる」という往年の女優のような手もよく使っていますが、これは私にはちょっと難易度が高すぎて真似していません。
●下半身はすっきり
・お腹は隠さない、伸びる素材でぴったりとさせる
・ワイドパンツやストレートなどお尻からストンと落とす
・足首を出す
・ボトムは黒・紺で目立たせない
・靴はキレイめのスニーカーか、歩きやすい革靴
Jはリハビリ器具をつくる店をやっているので、足に悪い靴は絶対にダメというこだわりをもっていました。
そして大事なのが「おなかは隠さない」です。私にもある樽のようなおなか、当然彼女にもあります。でも、これを無理に絞ることも、丈の長いトップで隠すこともなく、「おなかなんてこんなものでしょう!」と出してしまうのです。
中年以降、きつい服は着ていられなくなり、パンツのウエストはゆるいもの一択になっている私ですが。その上さらに長めのトップを着ると、どうもあか抜けないし、太って見えます。そこで彼女のように、丈を短めにして、おなかを出してしまえば、逆におなかが気にならないことに気づいたのです。

