あえて「残す」ものの選び方
すべての画像を見る(全5枚)残す着物や帯は、母がどうしても置いておきたいといっていたものや、娘や孫が将来的に使う可能性があるもの、などのように絞っておくとラクです。
また、リメイクできそうなものをいくつか選ぶのもいいでしょう。洋服にしたりバッグにしたりするのもいいし、帯をタペストリーにして飾ったりするのもステキです。布としての美しさを活かして再利用する方法です。
「譲る・売る」ときの意外な注意点
買取業者やリサイクルショップだけでなく、ネットオークションやフリマなど、今はさまざまな手段で手放すことができるので、これらを利用するのもいいかもしれません。
ただし着物の場合、期待しているより価格が抑えられることも多いので、「だれかに使ってもらえるなら」という気持ちで臨むのがいいでしょう。
思い出の品を「捨てる」のは悪いことじゃない
あき家となった実家にひとりで通い行った、母の着物の整理。母が着物を大切にしていたことを知っていたため、売るにせよ処分するにせよ手放すには罪悪感がありました。自分の着物の整理のときでも難しかったので、母のものはいっそう迷ったのです。
ですが、母の着物の整理を続けるうちに、これは親の思いを受け継ぐための作業だと考えられるようになりました。着物に限らず、高齢の親御さんの思い出の品の整理が気になっている方は、ぜひ始めてみてください。私がそうだったように、一歩目を踏み出してみたら勢いがついて、その先へ進もうと思えるものです。


