リビング階段には「デメリット」もある
とはいえ、リビング階段にもデメリットが。それは「においや音が広がりやすい」ということ。
わが家はZEH住宅(断熱・省エネ性能の高い住宅)のため、寒さや暑さはあまり感じませんが、料理のにおいは広がりやすいと感じます。とくに魚を焼いたときなどは、リビング全体ににおいが残ることも。しかし、換気をしっかり行えば、2階の寝室まで届くことは少なくなります。
音も同様です。双子を2階で寝かしつけたあとに1階で家事をする場合、物音に気を使うことがあります。食器の片付けなども、なるべく静かに動くようになりました。
特別な防音対策はしていませんが、大きな音を出さないよう心がけることで、快適には過ごせています。
もちろん、暮らし方や家の構造によって、感じ方が変わるかもしれませんので、あくまで参考程度にとらえていただけると幸いです。
デメリットを上回る「満足感」があった
においや音などのデメリットはありますが、それ以上に得られる安心感と満足感のほうが大きいです。
階段をとおして家族の気配を感じられること、空間が明るく開放的に見えること、収納や生活動線が便利なこと、どれも筆者にとって大切なポイントでした。
家族構成やライフスタイルによって感じ方はさまざまだと思います。冷暖房の効率を重視する人には向かない場合もありますが、筆者の場合は特別な対策をせずとも快適に過ごせています。
また、子どもが成長して階段を使うようになれば、「行ってきます」「おかえり」と声をかけ合うたびに、リビング階段をつくってよかったと改めて実感できるでしょう。
筆者にとって、リビング階段は家族のつながりを感じさせてくれるものであり、お気に入りの空間を演出してくれる存在となっています。