4年前に4LDKのセミオーダー住宅を建てた日刊住まいライター。提案された間取りは気に入ったものの、安全面で気がかりだった「階段のらせん部分」を「踊り場」に変更したそう。すると、生活していくうちに想像以上のメリットを実感した、といいます。今回、そのメリットと踊り場を設置する際の注意点について語ります。
すべての画像を見る(全5枚)らせん状の階段に対する「不安」
筆者は夫と1歳の息子の3人暮らし。2021年に4LDKの2階建てを地元工務店にて、セミオーダーで建てました。提案された間取りは気に入ったものの、設計段階で気になったのは階段です。
わが家の階段は、もともと折り返し部分がらせん状に設計されていました。踏み外すことが心配で、SNSで見つけてわが家でも採用したいと思っていた踊り場に変更できないか、工務店に相談しました。
すると、セミオーダー住宅のため、ある程度の規格は決まっていましたが、融通を利かせてくれることに。
そこで提案されたのが、計4段のらせん部分を2段の踊り場へ変更するというものでした。
らせん部分を「2段の踊り場」に変更したら…
当初、段数が減ることで階段が急になったり、1段が高くなったりして昇降しづらくなるのでは、という懸念があったのですが、実際は、階段全体に減った2段分の高さが分散されたため、上り下りのしづらさは感じずにすみました。
1段の蹴上げの高さは約20cm、勾配は約45度となっており、一般に歩きやすい階段と言えます。
ただし、設計段階で折り返しのらせん部分が6段、8段と段数が多い場合は、踊り場にすることで勾配や段の高さがきつくなる可能性がある、と工務店の方にアドバイスをもらいました。採用する際は確認をしてください。
メリット1:足の踏み外しリスクが軽減
らせん状の階段は、左右で階段の幅が変わるため、足を踏み外さないよう注意して上り下りする必要があります。また、子どもを抱っこしていたり、洗濯カゴを抱えていたりすると、ときには足元をのぞきこむ必要性も。
しかし、踊り場にしたことで余計な心配が減り、持っているものに集中できるのが安心ポイントとなっています。
妊娠中は手ぶらでも足元が見えづらかったので、「階段の上り下りに不安を感じなかった」ことが、なによりもメリットであると実感しました。
メリット2:掃除がしやすい
らせん状の階段の踏み板は三角形や台形が多く、掃除機の口やフローリングワイパーがすみにフィットしません。
採用した踊り場の踏み板は2段の正方形になっているため、掃除がしやすいこともメリット。掃除機もフローリングワイパーもジグザグと規則的にかけるだけなので、ラクに掃除ができて便利です。
わが家には猫が3匹おり、とくに若い2匹が毎日元気に階段を走り回っています。そのため階段には抜け毛が多く、頻繁に掃除しなければならないため、掃除のしやすさは毎日の暮らしやすさにも直結しているのです。