息子である「僕」が、お父さんとのなにげない日常や、親孝行をテーマにしたコンテンツを投稿するYouTubeチャンネル「親子バラエティ」は、「有名になりたい!」というお父さんの夢をかなえるために始まったそう。家族の仲睦まじい様子や、大胆な‟親孝行”が大人気で、登録者数は60万人を超えています。ここでは、お父さんの人づき合いに関する考え方を、息子と父親それぞれの視点からご紹介します。
※この記事は『お父さんの夢を叶えたら家族が愛で溢れました』(KADOKAWA刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。
すべての画像を見る(全3枚)息子の場合:悪口をいっさい言わない父親を見て
父には昔からのつき合いの友達がいます。地元で小学生の頃から一緒の時間を過ごし、大人になってからも交流があるようです。一般的に、就職、結婚、子ども誕生など、ライフスタイルが変わればつき合う人も変わっていくんでしょうけど、父の親しい友達の多くは地元にいて、いまだに集まったり、一緒にツーリングを楽しんだりしているそうです。偶然みんなが地元に残ったからなのか? それだけではないと僕は思います。
たとえ地元にいたとしても、交流を続けるかどうかは別の話。友達と長年つき合っている要因のひとつは、父の人徳ではないかと思ったりします。父は人の悪口や陰口、愚痴、妬みの類をいっさい言いません。あまりに聞いたことがないので、一度、父に「職場に不平不満はないの?」と聞いたことがあります。
父は暑いとか寒いとか、環境に対しての愚痴を少しだけもらしましたが、人に対しての不満は言いませんでした。「いやな人とかいないの?」と聞くと、「人は人だから。性格も考え方も人それぞれなのは当たり前。自分が気に入らないからって本人に指摘するのは違うと思うし、ましてやほかでそのことを話したって解決するわけじゃないだろう」と答えました。
僕は父のそのマインドをとてもいいなと思いました。以来、僕も人の悪口や陰口、愚痴、妬みなどを言わなくなりました。たまに友達から聞くことはあるけれど、深入りせず聞き流しています。父が仲間に信頼される理由のひとつは間違いなくこれでしょう。ネガティブなことは言わず、いつも明るいノリで周りを笑顔にしているのは、僕が父を尊敬しているところのひとつです。