連日の猛暑で、外出先から汗だくで帰宅したらすぐに冷房をつけたり、温度を下げたりしてしまう人も多いのではないでしょうか? とはいえ、冷房の利用時間が増えると、気になるのが電気代。そこで今回は、エアコン冷房を利用する際に、電気代を節約するための「裏ワザ」を、ダイキンの広報担当・森重さんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)意外と知らないエアコンの節電術5選
エアコンにかかる電気代は、部屋の断熱性や室内の状況、外気温、エアコンの機種などにより変わってきます。ここでは、今すぐ取り入れられるエアコンの節電術をご紹介します。
●節電術1:冷房の風量設定は「弱」より「自動」に
風量設定は「弱」より「自動」に設定することで、節電が期待できます。
ダイキンの調査(※1)によると、エアコン冷房の風量「弱」と、風量「自動」の消費電力量を比較すると、風量「弱」が3.85kWh、「自動」が2.79kWhとなり、風量「自動」の方が、消費電力量が約3割少なくなります。
吹き出し口からの気流が弱い風量「弱」の方が音も小さく、節電につながりそうに思えますが、今回の調査では、風量「自動」の方が節電につながりました。
※1 参考資料:ダイキンニュースリリース(https://www.daikin.co.jp/press/2024/20240424)
●節電術2:冷房の風向設定は「ななめ下」より「水平」に
風向は「ななめ下」より「水平」に設定することで、節電が期待できます。
エアコン冷房の風向「ななめ下」と「水平」の消費電力量を比較したところ、「ななめ下」が3.76kWh、「水平」が2.77kWhとなり、風向「水平」の方が、消費電力量が約3割少ない結果となり、節電につながることがわかりました。
●節電術3:温度設定を1℃下げるより風量設定を「強」に
温度設定を1℃下げるより、風量設定を「強」に設定することで、節電を期待できます。
エアコンの冷房を使っていても暑さを感じるとき、設定温度を下げるのが一般的ではないでしょうか? じつは、風量を「強」にすることでも涼しさを感じることができます。
設定温度を1℃下げた場合と風量を「強」にした場合の消費電力量を比較したところ、設定温度を「1℃下げる」と1.13kWh、風量「強」にすると0.52kWhとなり、風量「強」は、設定温度を「1℃下げる」場合とくらべて、消費電力量が約半分になりました。
●節電術4:フィルター掃除をこまめにする
エアコンは部屋の暖かい空気を吸いこんで、冷たい空気にして吐き出すことで、部屋を涼しくする仕組みになっています。
エアコン内部のフィルターが目詰まりすると、吸いこむ空気の量が少なくなり、部屋を冷やす力が小さくなるため、部屋を冷やすのに多くの電気が必要になります。
フィルターの掃除はこまめに、2週間に1度は掃除するように心がけましょう。
フィルターのゴミやホコリは、水洗いをするか掃除機で吸いとります。汚れがひどいときには、中性洗剤をとかしたぬるま湯で洗い、そのあと、日陰でよく乾かしましょう。
●節電術5:室外機用カバーの装着は避ける
室外機は、吹き出し口をふさがないようにしましょう。
室外機はエアコンの運転中、部屋のなかの熱を部屋の外に捨てるために常に放熱をしています。そのため、室外機の吹き出し口付近やその周囲にものを置いたり、カバーで覆ったりしまわないよう注意しましょう。
吹き出し口がふさがれると、放出した熱風を再び吸いこんでしまうことで、冷却効率が著しく低下します。室外機の前はスペースを空けてできるだけ風とおしをよくし、スムーズに空気が循環できるようにしましょう。
よく見かけられる室外機用カバーなどは、放熱をさまたげる可能性があり、余分な電気を使用してしまうかもしれません。エアコンの使用時は、なるべく外すことをおすすめします。