部屋に置いてあるものは多くないのに、なぜか散らかって見える…という悩みはありませんか? 「『光景』を文章で説明するときに、短くすむのがすっきりした部屋」と語るのは、整理収納コンサルタントの本多さおりさん。そこで本多さんに、すっきりした部屋にするためのテクニックを教えてもらいました。
すべての画像を見る(全4枚)目に入ってくる情報量を減らしてすっきり
部屋をすっきりさせたい場合、具体的になにをすればいいか。それは、「目に入ってくる情報量を減らす」です。
情報というのは、色が1つなら1、2つなら2。とはいえアースカラー同士なら似た者同士で2でも、ビビッドな黄色と紫が並べば差異が大きいためかなり情報量が増えて10。
素材が木だけなら1、陶器のような自然素材を並べて2。ここにプラスチックが入れば、異素材感が強くなり一気に10。見えている壁が真四角で0なら、家具が複数置かれて数える角がたくさんある壁面は10といった具合。
●すっきりした部屋は、文章化したら短い説明ですむ
また「光景」を文章で説明するときに、短くすむのもすっきりした部屋の特徴です。たとえば「壁に風景画が1枚かかっていて、ライトとソファがある」は明らかにすっきり。
「8マスの棚に絵本とオモチャと文具と毛布などが入っていて、棚の上のテレビの横にキャラクターの置物が5つと…」と長くなってしまうのは、これからすっきりさせていける部屋ですね。
部屋に入ってまず目が行くところを整えればOK
今「部屋をすっきりさせたい」とお悩みの方が、いきなり全体的に着手するのは簡単ではありません。徐々に、できるところからで大丈夫。まずは、“部屋に入った瞬間に見えるところ”をすっきりさせてみてください。すなわち、「入口から対角線上の向こう側」です。
そこが部屋の第一印象になりますし、廊下やほかの部屋から目に入るのもそこ。だから、情報量の多いものがぎっしり入った棚、背の高い家具を置くのは避けましょう。置くのであれば、イスやソファ、観葉植物といった、もの(情報)が集まってこない家具やインテリアがおすすめです。
ものがたくさん入った棚は、処分しなくて大丈夫。ただ、振り返らないと見えないような場所にずらすだけでよいのです。それだけで、部屋の印象が大きく変わります。そもそも、「入口から対角線上の向こう側」というのは部屋の奥です。ものを取りに行くには歩数を要するため、よく使うものを収める棚には不向きなポジション。棚は入口の近く=動線上かつ振り返ると見える位置、が最適なのです。
●部屋に「もののある壁」「ない壁」をつくる
また、部屋のなかで「もののある壁」「ない壁」をつくって空間にメリハリをつけるのもポイント。4面すべてに情報があるのではなく、1面だけでもすっきりなにもない壁をつくることで部屋に開放感が出ます。