炊飯器はマストではない

鍋炊きご飯
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炊飯器っていかにもキッチンに必須な電化製品、という雰囲気を醸(かも)し出しているけれど、本当は私の生活に必要なものベスト100に入るほどでもないと気づいてしまった。

鍋で米を炊くのって、細かい水加減や火加減が面倒なのかもという思い込みがあった。でも意外に適当でも大丈夫。鍋に米と同量の水を入れて火にかける。ふっくらしてきたな、と思ったらできればフタをして少し放置して蒸らす。木べら(竹へら)を鍋の上にのせておけば汁を吸ってくれるので、吹きこぼれることもない。

しかもなんかこの方がおいしい感じがする! 毎日がキャンプの飯盒炊爨(はんごうすいさん)のよう。

だけど、100日間を終えた今も炊飯器なしの生活を送っているかというと…じつはそうではない。炊飯器導入ずみです、すみません。

小さい子がいると鍋を火にかけたままキッチンを離れるのが不安だったり、料理の際に鍋とコンロをひとつ埋めてしまう不便さがあったりして、スイッチひとつで放っておける炊飯器のもとに舞い戻った。

炊飯器が必要かどうかはコンロの数にも大いに左右されるだろう。とはいえ、いざとなったらいつでも鍋で炊こうという気持ちになれたのはよかった。

トースターなくてもいい説

100日間を終えて、これはなくても暮らしていけたな、と思った道具がいくつかある。財布、炊飯器、ハンガー、鞄、トースターなどなど。そのうち、100日間が終わった後もないまま過ごしているのはトースターだけだ。

電子マネー派だけど、木の棚で野菜を売っているような無人販売所が好きなので小銭入れとしての財布はまだ必要だし、鍋でも米は炊けるけれどスイッチを入れて放っておける炊飯器は便利だし、服も徐々に減らしているけれどまだまだあるのでハンガーは必須、大事な書類をポケットに入れるわけにはいかなくてかばんも使っている。

100日なくてもいいものと365日なくてもいいものはまた違う。トースターのことは好きだ。パンを焼いたり、シイタケの上にタルタルソースをのせて温めたりしたい。

でも、それってコンロについている魚焼きグリルかフライパンでもできることだったのだ。あとトースターに望む使い道があるとしたら、プラ板を焼くとか…? というわけでごめんだけど、トースターには退いていただくことになった。

ほかにも、藤岡みなみさんの著書『ふやすミニマリスト 所持品ゼロから、1日1つだけモノをふやす生活』(幻冬舎刊)では、所持品ゼロから1日1つだけものを増やす100日間の暮らしを通して、「本当に必要なもの」との向き合い方や、暮らしの心地よさを見つめ直すヒントが綴られています。

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