小さな発見やときめきが、生活の原動力
すべての画像を見る(全5枚)食事の工夫だけでなく、毎日を生き生きと過ごすためには、心の持ち方も大切だと小笠原さんは語ります。
「45歳で会社勤めを辞めて、フリーランスになってからは、自分自身の生活空間と時間、その両方を丁寧につくり上げていくこと、そしてそこに常に好奇心を持ち続けることが、今の私のいちばん大切な仕事だと考えています。」
毎日が同じことの繰り返しのようにならないように、工夫も欠かしません。
「たとえば朝起きたときに『今日はなにを食べようかな』と思いつくとか、そんな些細なことでいいんです。小さな発見やときめきが、日々の生活を動かす原動力になるような生き方をしたいと思っています。病院へ行く用事だったり、お洗濯だったり。『今日はなにを洗おうか』と考えるだけでもいいんですよ。そんな風に、生活をつまらないものにしないように、毎日を新鮮な気持ちで過ごしています」
自宅に「ギャラリー」のある暮らし。日常にあふれる幸せのタネ
その好奇心は、住まいのあり方にも表れているようです。ご自宅には「私ギャラリー」と名付けた特別な空間があるのだとか。
「以前、画廊や美術館に勤務していた経験があり、展示という作業がとても好きだったんです。展示というのは、ひとつの作品の隣に何を配置するか、そのまた隣にはなにを置くか、そして反対側にはなにを飾るか、というように、ものの組み合わせを考えることなんです」
展示品の組み合わせ方次第で、作品そのものがまったく異なる風に見えるそう。隣に置くものとの相性を考え、さらには空間全体がどのような印象になるかという全体像も考慮。展示の世界では、それがポリシーとなり、コンセプトになると言います。
「そういう作業をすることが好きだったので、これまで物置にしまい込んでいた愛着のある飾り物を引っ張り出してきて、空いている一部屋に集め、『私ギャラリー』と名づけて楽しんでいます。美術品というよりはガラクタに近いのですが(笑)」
生活費が限られていても日々を楽しみ、小さな発見をくみ取ることで、幸せが芽を出していく。
小笠原さんの節約生活には、暮らしを切り詰めて掘り下げることで見えてくる心の豊かさがありました。
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