住まいの新築やリノベーションをする際、検討する人も多い人気のファミリークローゼット、通称ファミクロ。限られたスペースのなかで、無理してでも取り入れたほうがよいのでしょうか? ファミクロをつくるメリット・デメリットと共に、将来を見据えて考えておきたい暮らしのポイントをESSEフレンズエディターで住宅デザイナーの御園生さんが解説します。

クローゼット
モデルハウスの大きくてすてきなファミクロ。自宅にも採用したくなってしまいます
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魅力はコレ!みんながファミクロに憧れる4つのメリット

洗面所
洗面脱衣室にランドリールームとしてファミクロを作ると、より家事ラクに!

家事に育児に夫婦共働きと、毎日忙しいパパママのタイパを叶える強い味方になるのがファミクロ。そのメリットは4つあります。

・衣類の片付けがひと部屋ですむので簡単、時短

・各個室に洗濯物を運ばなくてよいので家事動線が短くなる

・ファミクロに物が集まるのでリビングダイニングなどが散らかりにくくなる

・各個室に収納をつくらなくてよいので家具レイアウトがしやすくなる

やはり最大のメリットは家事がとにかくラクになること。浮いた時間でお子様と遊ぶ時間を増やしたり、おひとりさま時間に充てられるのが大きな魅力です。

「知らなかった!」は後悔のもと。おさえておきたい5つのデメリット

お部屋
お子様は成長すると、持ち物を自分の部屋で管理したがるように。

憧れ高まるファミクロですが、デメリットもあるので要注意です。

・小さめサイズのファミクロしかつくれない場合、個室にもクローゼットが必要になるため、年に2度の衣替えが必須

・朝の着替えのタイミングでクローゼットが渋滞する

・子どものプライバシーの確保がしづらい

・ファミクロは大きな空間を占めるため、間取りの自由度が下がる

・収納量が同じ場合、ファミクロより各個室にクローゼットをつくった方が省スペースになる

あるお施主様のお話を伺ったところ、ファミクロ内の子どもスペースの整理整頓は、結局親がすることになりがちだとか。家族のものが1か所にまとまっているからこそ、ファミクロ内の散らかり具合が気になってしまい、片付けストレスが期待したほど減らなかったという声もありました。