ものを捨てられなかったり、「時間がない」「片付けが進まない」と悩んだことはありませんか? 実家がゴミ屋敷という環境で育ってきた経験を活かし、現在は整理収納アドバイザーとして、片付けに関する情報発信などを行っているつうさん(40代)も、思うように片付けが進まず何度も挫折したことがあるそう。ここでは、そんなつうさんが自身の心を軽くした3つの考え方について語ります。

片づけ
自分の心を軽くすることで、片づけが続けやすく
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1:「ものを捨ててはいけない」という思い込みを手放す

片づけ

私は、「ものを捨ててはいけない」と祖母に言われ育ってきました。なので片付けを始めても、ものを動かして“見た目を整える”だけで、すぐに元の状態に。これを何度も繰り返していました。ときには、もっとひどい状態になることも。

「ものが多すぎるから片付かないのかもしれない」と、ものを減らすことにやっと意識を向け始めたのは、高校を卒業したあとです。卒業後すぐに働き始めたことで、学生時代に使っていた多くのものは使わない状態になりました。それらを捨てなかったため、ますます自分の部屋が片付きませんでした。

「これ以上、部屋の中がゴチャゴチャになるのはイヤだ」

そう思ったときに初めて、「ものを捨ててもいい」と自分に許可を出しました。ものを「残す」だけではなく、「捨てる」も選択肢のひとつにしたのです。すぐにたくさんのものを捨てられたわけではありませんが、心がスッと軽くなる感じがしました。

●食事づくり、子育てにもいい変化が

また、「捨ててもいい」と考えられるようになったことで、ほかにもいい影響がありました。

結婚・出産し、フルタイムで仕事復帰したときは、ひとりの時間がほとんどなかった私。1か月もしくは数か月に1回、2〜3時間のひとり時間があるかないかという程度。

そんなときでも「夕飯をきちんと手づくりしなきゃ」「少しでも早く保育園へお迎えに行かなきゃ」という思いがよぎることが多々ありました。ですが、「夕飯は総菜でもいい」「無理のない時間にお迎えに行けばいい」と思えるように。

自分で自分の心を軽くする方法がわかってきたのも、うれしい発見でした。

2:片付けができない日があっても「まぁいっか」

カレンダー

「今日は片付けるぞ!」そう意気込んでも、思うように進まない日もあります。

子どもが2歳くらいの頃、お昼寝中に片付けしようとしていました。しかし、「1時間ぐらいは寝てくれるかな?」と思っていても、すぐ起きることだってやはりあるのです。最初は「また片付けられなかった…」と落ち込むこともありましたが、「またきっと片付けのチャンスはあるから、まぁいっか」と思うようになりました。

自分自身の体調や気分、忙しさによって、モチベーションが高く「よく進んだな」と思う日もあれば、やる気がでずに「進まなかったな」という日もあります。仕事やほかの家事においても、同じようにあると思います。

片付けができない日もあって当然で、そんななかでも「今日はごみ捨てができた」「食器をすぐに洗えた」などと、小さな「できた」がきっとあるはず。「できていない」よりも「できた」を数えることを心がけたら、スムーズに片付けが進むようになりました。