突然のめまいは回避できる!知っておくべき「7つの前兆」
突然のめまいが起こるケースもよくあります。そういったときに備えて、上手につき合う方法を新井先生に教えてもらいました。
「めまいの発作を何度か経験すると、前兆があることがわかってきます。代表的なのが下記の7つです。
(1) 耳鳴りや耳が詰まった感じがいつも以上に強い
(2) 首・肩のこりがいつも以上にひどい
(3) 生あくびが止まらない
(4) 吐き気や軽いムカつきがある
(5) 後頭部が重く感じる
(6) ストレスが過度にかかっている状態が続く
(7) ふらつきやすい、乗り物に酔いやすい状態がいつも以上にある
この7つはよくある症状ですが、人によって異なるので、自分のケースを知っておくことが大切です。そのためには、めまいが起こる前の体調やその状況をメモしておきましょう。いつ、どんなとき、どんな前兆があり、どのような症状だったのか…などをメモ程度でもいいので『めまい日記』をつけることをおすすめしています。めまいの起こりやすいタイミングを知っていれば、事前に回避、もしくは準備することができます」
めまいを改善・予防するための「9つの生活習慣」
最後に新井先生に、めまいを改善・予防するために実践したほうがいい生活習慣9つを教えてもらいました。
(1) 睡眠を十分にとろう
「疲労の蓄積や睡眠不足で、血のめぐりを悪化させてしまうと、内耳に影響を及ぼします。自身でめまいを予防する最も有効な方法は、しっかりと睡眠をとることです」
(2) お風呂に入るときは熱いお湯、長風呂を避けよう
「お風呂での不安を少なくするには、熱いお湯につからないようにし、長風呂も避けましょう。立ち上がるときなど、どんな動作も『ゆっくり動く』ことがポイントです」
(3) 骨密度を上げる食事をとろう
「骨密度が低下していると再発しやすいめまい症もあります。骨を丈夫に保つためにカルシウム、ビタミンD、ビタミンKを積極的にとりましょう。また骨質をよくするタンパク質も忘れずに」
(4) 気圧の変化に注意しよう
「気圧が変化すると、内耳にある『気圧センサー』が敏感に反応し、めまいが生じやすくなります。耳抜き(ツバや水を飲み込む、水分をとるなど)や、十分な睡眠をとって体調を整えることが大切です」
(5) アルコールはたしなむ程度にしよう
「アルコールが血液に乗って内耳のリンパ液に届くと、リンパ液との重さの違いからめまいを引き起こすことも。つき合いなどでアルコールをとるときは、たしなむ程度にしましょう」
(6) 喫煙はめまいを悪化させるので避けよう
「タバコに含まれるニコチンは、内耳の血管を収縮させ、血流を妨げる働きがあります。さらに、タバコの煙に含まれる一酸化炭素によって、脳や内耳への酸素の供給が減り、めまいを生じやすくなります」
(7) めまいが起きたら暗い場所で横向きに寝よう
「家なら暗くて静かな場所、外出先なら日陰を選び、衣服をゆるめて、顔を横に向けて寝てください。吐き気止めの薬がある場合は服用を。市販の乗り物酔い止めの薬でもOKです。30分経っても治らない場合は、救急車を呼びましょう」
(8) 車の運転はできれば避けよう
「まわりの景色がすばやく流れる様子が視界に入る車の運転中は、平衡感覚に不具合が起こりやすく、めまい・ふらつきが生じやすくなります」
(9) 水圧や気圧が変化しやすいスポーツは避けよう
「ウォーキングやヨガなどの有酸素運動は、内耳への血のめぐりもよくなり、めまいのリスクを軽減できます。一方で、水圧や気圧の変化がめまいを誘発しやすいスキューバダイビングや登山は避けたほうがよいでしょう」
※この記事は、『10秒でめまい改善体操』より一部を抜粋し、再編集しています