老後に向けた暮らしの見直しアイデアを紹介します。夫と義母のシニア世代3人で暮らす整理収納アドバイザー・原田さよさん(現在60代)のケースです。ここでは、原田さんが夫婦で話し合い、老後も暮らしやすく整えた部屋づくりのエピソードについて語ります。
すべての画像を見る(全4枚)50代のうちから「ものを減らして」よかった
今年65歳になる夫と63歳になる私たち夫婦は、12年前に息子を亡くしたことがきっかけで家のなかを片付けてきました。
60代になってからは、自分たちがこれからも暮らす家について、以前より話す機会が増えたと感じています。50代の頃よりも体力・気力の衰えを実感しているのもありますが、双方の実家の片付けや売却を終えたことで「高齢になる前に、暮らしやすい家にしておいたほうがいい」と、改めて思ったからです。
50代のうちにまず取り組んだのは「ものを減らすこと」で、これからも心がけていきたいと思っています。なぜなら、高齢の親たちが暮らしていた実家を片付けるなかで「年齢を重ねると、つまずきやすい場所や掃除がしにくい場所がそのまま体の負担になる」とリアルにわかったからです。
また、高齢になってものが多いままの部屋で暮らしていると、以下のような問題も出てきます。
・動線が圧迫されて家のなかでの移動がしにくくなる
・ホコリがたまりやすく、カビも生えやすくなる
・どこになにがあるか把握できず、不要な買い物が増えたり、食べ物をムダにしたりしてしまう
ひとつひとつは小さなことでも、重なるとストレスになります。このようなことから、収納を増やすより、持ちものを見直すほうが大事だと実感するようになりました。
「暮らしやすさの基準」は、夫婦で違うからこそ…
ただ、片付けながら今後の暮らしについて夫と話すうちに、互いの「ラクの基準」が意外と違うことに気づきました。
たとえば私は、掃除のしやすさを優先したいから、テーブルや冷蔵庫などの面にはものが少ないほうがいいと思っているのに対して、夫は違う意見です。すぐ近くの引き出しに収納してあっても、それをあけて取り出すのが手間に感じるから、ある程度は出しっぱなしにしてほしいという具合に。
わが家は、この春に浴室と洗面脱衣所をリフォームすることにしているため、こういう会話を重ねていたことで、「なにを優先して改善すれば互いが気持ちよく暮らせるか」がクリアになりました。


