ファッション誌や広告などで活躍中のモデルの園田マイコさん(55歳)。じつは、39歳のときに乳がんと診断されました。自身のケースでは、「いち早く病気を公表したこととがプラスに作用した」と言います。これまでの「がんとのつき合い方」について、語っていただきました。
園田マイコさんに聞く「がんとのつき合い方」
私は39歳のときに乳がんにかかりました。母が同じ病気を患っていたので少し気がかりで、乳房のセルフチェックでしこりを発見しました。「40歳になったら、検診を受けてみよう」と思っていた矢先でした。
すぐに乳腺外来を受診。先生の見解は「95%良性だろう」というものでしたが、結果は悪性でした。その後、セカンドオピニオンを受けたところ、ステージは2に近い1。浸潤性のがんなので、乳房の全摘出をすすめられました。周囲のすすめでさらにサードオピニオンを受けることができて、乳房は温存することに。
手術後、3か月間、4クールの抗がん剤治療、19回の放射線治療、1年間の別の抗がん剤治療、5年間のホルモン剤治療を受け、再発することなく現在に至ります。
がんが発覚した当時、息子は15歳。
「モデルの仕事は続けられるのか」「なぜ、病気になったのが私なの?」という不安と疑問にさいなまれましたが、息子を残して絶対に死ねない、という思いで治療に臨みました。でも不思議ですね。「自分ががんになるはずがない」ともずっと思っていたんですよね。
気持ちをきり替えられたのは、「がん先輩」と、ブログのおかげ
短期間の間に第2、第3の診断が受けられて、混乱と不安な気持ちから抜け出せたのは、周囲の方との縁のおかげですが、なかでも仕事仲間に乳がんの「がん先輩」がいて、大きな力をもらいました。
病気をカミングアウトして、彼女が明るく病気と向き合う姿勢を見ていたので、怖くないと思えた。私もブログで病気を明らかにしたところ、「がん仲間」ができ、前に進むことができました。
がんになると、気持ちも周囲との関係もふさぎがちになりますが、大丈夫、あなたはひとりじゃない。一緒に立ち向かってくれる人が必ずいるから、世界を閉じずにいきましょう。