なにもなかったことにしようと言い聞かせてみても…
すべての画像を見る(全4枚)「帰宅した夫に『私にまだ言ってないことがあるなら、今話して』って言ったんです。もう今になって思えば、これも私が言い方間違えたなと。夫は、巧妙にバレている範囲を探りながら話を合わせてきたんです。『1年くらい前からアプリを使って、仕事の息抜きがしたくて、ぜんぜん知らない人に愚痴を聞いてもらったりしていました。でも一線は超えていません。ごめんなさい』って。それで、私はまたそうなんだ、よかったってホッとしたんですが…」
美咲さんは夫にスマホを返し、もうなにもなかったことにしようと自分に言い聞かせることにしました。しかし、ふと自分の時間ができたとき、いろいろ思い出してしまうことがあったといいます。
知りたくなかった夫の本音
「遅い時間まで残業とか、不自然な土日またぎの出張とか、今までなんとも思っていなかったけれど、よく考えたら、うちの会社はそんな働き方している人いないんですよ。あぁ、これはデートどころじゃないのかもと思って、もう一度タブレットにログインしたままのアカウントを開いたんです。今度はメールの受信ボックスじゃなくて、ゴミ箱を調べたら、見たくなかったものがどんどん出てきたんです」
消されることなく残っていたゴミ箱のメールから、夫がSNSやブログをやっていたことを知りました。そして、そこには、夫の本音が綴られていたのです。
●「嫁とは月2」気持ち悪いモテ自慢
「SNSを見たら、私が最初に問い詰めた日、『事故った! バレた! と思ったら、全然バレてなかったので余裕でセーフ』みたいなことがつぶやかれていました。なにがセーフだよって呆れてしまいますよね。あとブログは、主にデートに特化したモテ男みたいな上から目線の内容で引きました。どこのレストランがコスパいいとかなんとか偉そうに書いていたり、女性にこんなこと言われたとかいう気持ち悪い自慢が書いてあったり。年始に今年の目標みたいな記事もあったのですが、そこには『〇人と出会いたい』とか『〇分間のセックスに挑戦』とか…。いちばん最後に『嫁とは月2でする』という一行を見たときは無念すぎて力が逆に抜けた感じです」
もうこのあたりから、夫に裏切られて悲しいとか切ないという感情は消滅。どんどん出てくる夫の嘘に立ち向かうパワーすら残されていませんでした。しかし、このマッチングアプリの浮気騒動は、まだ序章に過ぎなかったのです。次回は、夫の秘密のクラウドに保管されていた重たいデータの正体についてです。