日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「1人でやったんだなと思うとかわいそうで…」と語る主婦の里香さん(仮名・40代)がレスに陥ったきっかけは、なんと胃腸炎。欲という欲がなくなってしまったという30代後半からの辛い日々について語っていただきました。

◆前回の記事はこちら!

夫が浮気を繰り返す理由に愕然。離婚して50代になった今思うこと:セックスレス:綾子さんの場合6
夫の長期出張
夫の長期出張がすべての始まりだった※写真はイメージです
すべての画像を見る(全4枚)

愕然とする夫…!彼女がレスになった原因

温暖な房総半島のマンションで、夫と2人の男の子と暮らす主婦の里香さん。以前は保険会社の事務員として働いていましたが、現在は体を壊してしまい休職中。不調を感じ始めたのは今から5年前。「まさかこんな長い戦いになるなんて思わなかった」という初期の自覚症状の様子からお話ししていただきました。

●理由はいくつも…。ストレスフルな生活

ワンオペ
※写真はイメージです

「上の子が幼稚園で、下の子がまだ1歳半くらいの時期だったと思います。夫が長期で台湾へ出張になってしまいました。そこからワンオペ生活が3か月くらい続いたんです。うちは転勤族で、ちょうど引っ越したばかり。土地勘はないし、まわりにお友だちもいない。なにをするにも常に不安と孤独がつきまとっていました」と里香さん。

子煩悩な夫は育児にも協力的。ところが突然の長期出張で、手のかかる時期の育児が里香さんの両肩に重くのしかかったのです。そして、夫の長期出張中のストレスは意外な方面にも影響を及ぼしました。

「3人目も欲しいねっていう話をしていたんです。だけれど、夫は台湾なんですよ。帰ってこられるのは月に1度くらいの頻度。本当は排卵が近づいたらなるべく多くタイミングをとりたかったのに、夫の帰ってくるスケジュールに合わせるしかなくて。それが地味にキツかったですね。じつは不妊治療もしていて、自分に意味があるって言い聞かせながら、排卵のためのお薬は毎日飲み続けていました」

●少し気持ち悪いなと思ったら

腹痛
※写真はイメージです

慣れない環境、孤独な育児、不妊治療…。さまざまな要因が積み重なったある日、胃がキリキリ痛み始めた里香さん。胃腸炎かなと思って市販の薬を飲んでも、なかなかよくはなりませんでした。

「おなかの痛みからはじまって、だんだん嘔吐するようになって…。病院へ行ったら最初はノロウイルスという診断だったんです。薬を飲めばすぐに治るくらいに自分でも軽く考えていたんですが、根本的な問題が解決していないので、どんどん悪化してしまいました」

食べるとおなかが痛くなって、下痢と嘔吐…、そんなことを繰り返していました。体重もみるみる落ちていくなかで、体より先に、心が絶えられなくなってしまったといいます。

「不妊治療の薬が合わなくて調子が悪く、そこにノロが重なって、食べたらまた気持ち悪くなるかもしれない、吐くかもしれない、ひとりで子育てしているのにどうしようと思ったら、食べられなくなってしまったんです。拒食症まではいかないけれど、精神状態がすごく悪かったですね。そんな状況でも育児はノンストップ。見ず知らずの土地で、子どもたちをなんとか育てねばという気持ちだけで立っているような状態でした」