新米の季節、ふっくら炊き立てのご飯はだれもが大好きな一品ですよね。ただ、でんぷん質が多い白いご飯は、食べすぎると太る原因にも…。そんなときに注目したい健康食材が「米ぬか」。ぬか床やたけのこのアク抜きに使うのではなく、毎日のご飯やおかずと一緒に取り入れるというもの。医師・石原新菜さんの提案する「食べる米ぬか」のうれしい効果と食べ方をご紹介します。
ごはんやおかずと一緒に食べる「米ぬか」の魅力
すべての画像を見る(全5枚)今回は漢方医学、自然療法、食事療法の診療を行う、医師・石原新菜さんの『体が整う すごい やせレシピ』(主婦と生活社刊)より抜粋・再編集し、レシピと併せて解説します。
●米ぬかは糖質の代謝を助けるビタミンB1が豊富
米ぬかは玄米を精米したあとに残った「ぬか層」「胚芽」ですが、米の栄養が集中している部分でもあります。米ぬかに含まれる栄養素のなかでも、とくに重要なのが「ビタミンB1」。
ビタミンB1は糖質を燃やしてエネルギーに変えるために不可欠ですが、現代人は糖質過剰になりやすく、糖質摂取量に対してビタミンB1が不足しがち。さらに精神的ストレスがかかったときも、ビタミンB1は大量に消費されてしまいます。
ブドウ糖から十分にエネルギーをつくれなくなると、やせにくいばかりか、脳に栄養が届きにくいためイライラしたり、疲労物質が蓄積されて疲れやすくなったりと、心身にさまざまなトラブルが出る原因に。なんだか調子が悪いな~太りやすいしイライラするし、更年期かな? と思う症状が、もしかしたらビタミンB1不足で起こっている可能性もあるのです。
●シミや乾燥、もの忘れ、生活習慣病の予防になる成分も
米ぬかの栄養、健康効果はそのほかにもたくさん。ビタミンB1以外にもこんなにあります。とくに更年期、50代以降の女性には気になる成分が満載です。
<米ぬかの栄養成分>
・ビタミンE 肌の乾燥やかゆみ、しみを防ぐ
・食物繊維 こぼうの約4倍、さつまいもの約10倍
・フェルラ酸 脳の血流低下を予防し、アルツハイマー型認知症の原因物質を減らす
・γ-オリザノール 中性脂肪、血中コレステロールを下げる
・フィチン酸 有害物質を排出
●食べ方はご飯やスープ、ヨーグルトなどにかけるだけ
米ぬかの見た目はおからやきなこに近いのですが、それよりクセがなく、おなかにたまる感じもないのでとても食べやすいのが特長です。1回大さじ2程度の量を、白ご飯やみそ汁、おかず、ヨーグルトなどにふりかけたり、混ぜたりするだけ。糖質代謝の効果を考えて、焼きそばなど粉ものの料理にふりかけるのも効果的。ビタミンB1は水溶性なので、ヨーグルト、ジュース、スープなどに加えてもOK。