50歳以降になると、更年期や睡眠不足など、今までと違う健康の悩みをもつ人が増えます。それらの原因には、「自律神経の乱れ」が関係している場合も。ここでは、自律神経との向き合い方についてまとめてご紹介します。自律神経の正しい整え方を知って、快適な生活を過ごしませんか?
安定した自律神経を手に入れる。生活の中で意識したいこと5つ
すべての画像を見る(全8枚)季節の変わり目は、自律神経が乱れ、体調を崩してしまう人も。
自律神経を整えるために実践してほしいことを紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
●「最高の体調」をつくる睡眠と自律神経の関係
ここ最近、心から「熟睡できた」と思える日はありましたか? 自律神経研究の第一人者である、順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生によると、「睡眠は、心身ともに影響を与えるもの」といいます。
睡眠のゴールデンタイムは午後10時~午前2時と言われています。その時間帯に眠ると、成長ホルモンが活性化して一日の疲労を十分に回復してくれます。しかし、夜10時にベッドに入るのは難しいので、ゴールデンタイムの時間帯に1時間でも重なるように眠ることを心がけるとよいと思います。
睡眠時間が短い日が続いたり、睡眠の質が悪かったりすると、副交感神経が高まらないため、疲れが抜けず、ぐったりした状態になります。翌朝、交感神経だけが異常に高まった状態で起きるので、ドキドキと動悸がしたり、緊張したり、イライラが募ったり、コンディションは最悪で、パフォーマンスはガタ落ちです。
ですから、どんなに忙しくても、睡眠も仕事のうちと考えて、週に一日は良質な睡眠を7時間とる「睡眠デー」を設けることです。
また、昼寝をとることも、仕事や作業のパフォーマンスを上げるために昼寝が効果的と医学的にも認められています。
「ちょっと疲れがたまってきたな」と感じたら、30分以内の仮眠をとることをおすすめします。そして、その仮眠の前におすすめの飲み物、それがミルクティー、またはカフェオレです。
これらの飲み物には、眠りに入りやすくする成分「トリプトファン」がミルクに含まれていて、一方ですっきり目覚めるために必要な成分「カフェイン」が紅茶やコーヒーに含まれています。このどちらかを飲めば、仮眠時間がぐっと充実したものになり、目覚めたあとは、仕事の効率も間違いなくアップすることでしょう。
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50代、自律神経を整える眠り方。「最高の体調」が手に入る睡眠前のコツ
●自律神経に最適な1日の過ごし方
年齢を重ねると、若いときと比べて「集中力が続かなくなってきた」と実感する方も多いはず。ですが、そういった悩みも工夫次第で改善していくことは十分可能です。
小林先生に、「自律神経にいい時間の使い方」について教わりました。
午前中は、交感神経がぐんぐん上昇し始めるのと同時に、副交感神経がまだほどよいパワーを保っています。ですから、仕事をするのに最適な時間と言えます。とくに集中力が研ぎ澄まされているので、考える仕事、頭を使う必要のあるメインの仕事を割り振ります。
そして、それらをだらだら続けるのではなくて、昼食をはさんで午後になったら、多少ぼーっとしていてもこなせる単純作業にあてます。昼食後の2時間は消化活動にエネルギーをとられるので、頭脳労働ははかどりません。
単純作業と言えるルーティンワークには、たとえば、山積みになっている資料整理や部屋の片付けなど。あらかじめ、午後の時間にこれをやる、と割り振っておくとよいでしょう。
それでも疲れていると眠気を感じてしまうこともあります。そんなときは仮眠をとることをおすすめします。時間にして15~30分。しかし、それだけで頭がすっきりとして次の仕事に向かいやすくなります。
午前中にある程度集中して仕事をこなすことで、午後は多少のんびりしたり、無駄な時間があっても、あせることなく、気持ちよく過ごすことができますよ。
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