●更年期症状をやわらげる自律神経の整え方
さらに小林先生は「50代以降は心身をリラックスさせる副交感神経を健やかにすることが、健康に繋がる重要なポイントです」と語ります。
すべての画像を見る(全8枚)加齢で機能が低下するのは、副交感神経、つまり心身をリラックスさせる「休息」の神経のほうだということがわかってきました。そのことが原因で「活動」をつかさどり、緊張や興奮を与える交感神経が優位になってしまうのです。
たとえば、つらい更年期症状が現れたり、怒りっぽいとか、頑固な人になったりする原因は、自律神経のバランスの崩れにもあるわけです。また、副交感神経が低下すると血流が停滞し、免疫力が低下するため、病気になりやすくなるということもわかっています。
つまり、副交感神経の機能を下げないような生活や生き方を選んで自律神経を整えれば、疲れを感じさせない健康的な暮らしをすることが可能と言えるのです。
昨今は、10代、20代でもパンデミックやインターネットの影響で副交感神経の機能低下が取り沙汰されていますから、年齢に関係なく、暮らしを変える努力をしていくことが大切になってきているのかもしれません。
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50代以降は「自律神経」が乱れやすい。生活習慣以外に気をつけること
●乱れにくい自律神経をつくる生活習慣
自律神経を整えるメリットは沢山あります。安定した自律神経を手に入れるためには、どのように過ごすといいのでしょうか? 自律神経や腸に詳しい医師・小林暁子さんに教えていただきました。
ストレスを感じたら、ゆっくり深呼吸をしてみましょう。
ストレスがかかると呼吸が浅くなり、交感神経が優位に。疲れが蓄積する原因にもなります。吸うときの2倍かけて息を吐き出す深呼吸で、副交感神経が優位になり、リラックスできます。
1日のどこかで、目と頭を休める時間を確保してください。
スマホやPCに使われているブルーライトを浴びると、目や脳がさえて寝つけなくなってしまいます。ベッドに入る約1時間半前からは、脳が情報過多になりやすいSNSはお休みを心がけましょう。
どんなに疲れていても、湯船につかる意識を心がけてください。湯船につかることで、睡眠の質が向上すると言われています。
ぬるめのお湯につかって疲れをとり、副交感神経優位に切り替えましょう。深部体温を一時的に上げると、のちに体温が下がるタイミングで眠気が訪れ、入眠がスムーズになりますよ。
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自律神経が乱れにくい人の特徴。医師が実践する昼・夜の習慣6つ