LDKの一角に「半独立型のワークスペース」がある間取りは、子育て世代に大変便利。適度に日常のノイズから距離を置きつつ、子どもを見守りながら仕事に集中できる。そんな快適&安心の環境です。8年前に家を建てた日刊住まいライターは、近年テレワークが導入されたことで、本格的にLDK内のワークスペースを利用するように。日々感じているメリットを紹介します。
すべての画像を見る(全9枚)リビングの一角につくった半独立型のワークスペース
8年前、ハウスメーカーで家を建てた筆者。L字型のLDKの一角にデスクを置き、パソコン作業などができるワークペースをつくりました。
リビングやダイニングとひと続きの空間内にあるワークスペース。でも、少し奥まった場所にあること、加えて家具で簡易的に仕切られているので、半独立型のようなワークスペースとなっています。
完全個室でなく半独立型を選んだのは、家事や育児の合間にちょっとした調べものなどで使うイメージだったため。家づくり当時は家で仕事をすることもなく、独立した部屋にこもり仕事をするような状況は考えていませんでした。
個室ではないものの、専用スペースなので、散らかりがちなパソコン回りが目につきにくいです。
ただ、長い時間を過ごすキッチンからは遠く、食事の支度しながら、片づけしながらパソコンを使うには不便。キッチンの近くに配置すべきだったかな、という思いも。
テレワークで感じた半独立ワークスペースのメリット
ところが、この2年ほどで、環境に大きな変化が。この配置が大正解、と思うようになりました。コロナ禍にともなうテレワークの導入で、筆者の仕事がフルリモートワークに切り替わったためです。ちょっと調べ物をする程度だったワークスペースは、仕事を本格的にする場所に。
すると、この「リビング内の半独立型ワークスペース」が想像以上に便利なのです。その理由は3つ。
●増えていくパソコン関連機器が気にならない
仕事でワークスペースを使うとなると、効率を上げるために機器がどんどん増えていきます。
パソコンは複数台、それに加えて外づけのモニターやキーボードなども。そのため、どんなに整えても、デスク回りは見た目が雑然としてしまいます。
でも、ワークスペースがLDKでメインに過ごすところから離れているので、デスク回りの雑然さはあまり気になりません。もし、ダイニングテーブルやリビングのくつろぎスペースのすぐ横にあったら、LDK全体の雰囲気はきっと台なしに。
パソコン回りが目につきにくい配置であることはもともとメリットと感じていましたが、テレワークになったことで、そのメリットをより強く感じるようになりました。
●家事などの雑事が目に入らず仕事に集中できる
キッチンからは遠く、普段は少し不便に感じていたワークスペースの配置。でも、仕事をすることを考えると、距離があることはむしろよかったと感じるようになりました。やらねばならない家事の存在が目に入る状況だと、仕事中でも手を出したくなってしまうためです。
キッチンから距離があるうえに、背を向けて作業するワークスペース。今では、LDK内にあっても仕事に集中できると実感。
●子どもをほどよい距離感で見守りながら仕事ができる
テレワークに変わったのとほぼ同時に、小学生の子どもたちの帰宅時間が早まることに。家で過ごす時間が長くなりました。夕方以降は、子どもたちが家にいる状況で仕事をしています。
仕事に集中することだけを考えれば、子どもと距離を置ける個室がベスト。でも、子どもを放置して個室にこもるのはやはり抵抗があります。
一方、ゆるく区切られたLDK内のワークスペースなら、子どもの見守りと仕事への集中の両立ができます。ダイニングで勉強したり、リビングでゲームをしたりする子どもを視界に入れながらも、筆者は仕事に集中。ワークスペースは独立感が確保されているので、支障がないのです。
子どもたちにとっても、親が同じ部屋にいることで安心感がある様子。打ち合わせ中など親の仕事状況も見た目でわかるため、話しかけるタイミングを察してくれるというメリットもありました(子どもの年齢にもよるとは思います)。
子育て中のテレワーク。子どもと完全に同じ空間にいると、騒がしさなどにイライラしがちです。一方で、完全に別の空間にいると、様子が気になってしまうもの。その点、両方の中間である半独立型ワークスペースは、どちらのデメリットもカバー。ちょうどよい空間と感じています。