マンションリノベーションをした30代夫婦のお宅を訪ねました。書店をイメージしたライブラリーコーナーに、山小屋を意識した土間収納。パントリーはオモチャや雑貨も並んで、お店みたいな雰囲気です。多彩な趣味を持つふたりがこだわった収納スペースは、とにかく楽しげ。カフェのようなダイニングキッチンを彩る、海外から取り寄せたタイルも必見です。
すべての画像を見る(全21枚)ショップを巡るような楽しい収納に心躍らせて
●この家のプロフィール
- ・Kさんの家 埼玉県
・家族構成:夫39歳 妻39歳
・専有面積:88.87㎡
・築年数:26年(1996年築)
・設計・施工:ツバメクリエイツ
多彩な趣味を持つKさん夫妻は、持ち物の量が多く、種類も多岐にわたります。新居となるマンションのフルリノベーションでは、探しやすく眺めも心地よい収納を目指しました。
たとえば上の写真は、書店をイメージしたライブラリー。棚をコの字型に設置し、ステッカーを利用して「BOOKS」の文字をガラス面に。隣にはIKEAのつり棚を設置した書斎があります。
食材はすべてパントリーに集約して整理。好きな本やきれいな本は、棚をつくりつけたライブラリーに収め、たまにしか読まない本は窓辺の扉つき収納へ。趣味の山登りやキャンプの道具は、玄関土間に種類を分けて収納しています。
「場所としまうものを決め、見せたいものの色や形をそろえるなど、お店感覚でディスプレイを楽しんでいます」(夫妻)
はなやかなアクセントクロスやステッカー使いなどで、遊び心も大切にしています。
リビングの出窓下に造作した扉つき収納は、奥行き約15㎝の浅型に。
ここには、使用頻度の低い本やCD、DVDなどを収めています。
デッドスペースを生かした廊下の収納。内部にコンセントがあるので掃除機の充電も快適です。
キッチンは配色にこだわり、目地なしで仕上げたタイルに
LDKに一体感が生まれる開放的な対面キッチンは、手元が見えないようにカウンターを立ち上げ、ダイニングからの眺めに配慮しています。壁に設けたアーチの開口は、パントリーの入り口。ダイニングテーブルはカリモク、イスはマルニ木工のものです。
このカフェのようなダイニングキッチンには、妻お気に入りの雑貨がセンスよく飾られています。目を引くのが、キッチンの腰壁に貼られた個性的なタイルです。
「ハワイに旅行したときに行った、コーヒーショップで見たタイルが気に入り、どうしても使いたかったんです。配色パターンは最後まで悩み、結局、工事の日に現場で決めました。そのとき、目地を入れずに施工してほしいと伝えたら、施工担当の方にとても驚かれてしまいました」(妻)
希望どおりのイメージに仕上がり、お気に入りに囲まれてくつろぐ時間は、夫妻にとって至福のとき。食後の習慣となったティータイムでの会話も弾みます。
ライブラリーや書斎を新設してもなお、広々としたリビング。
幅3mのワイドなシステムキッチン。「掃除しやすい素材で、ふたりで使える広いカウンターや、センサーで反応するタッチレス水栓など、使いやすいキッチンで気に入っています」と妻。
システムキッチンの引き出しは食器入れに活用しています。