画廊と美術館での学芸員経験をもち、現在は美術エッセイストとして活躍中の小笠原洋子さん(76歳)。高齢者向けの3DK団地でひとり暮らしをしながら、月4万円の年金で生活しています。今回は、小笠原さんの愛用品を毎日のルーティンとともに紹介します。
すべての画像を見る(全7枚)毎朝の風景にある両親の思い出の品
朝7時、私はその日の小さな楽しみを思い描きながら起床します。真っ先に体温を測るのも、発熱感がない限り楽しみのひとつです。
それからカーテンを開きます。カーテンは、数十年前から実家の亡き両親が使っていた古いものですが、丁寧に扱っていたのかまだ十分使えます。
冬でもすぐに窓をあけ、その日の太陽の輝き具合を鑑賞してから、物干しにタオルなどを干します。物干しも実家で母が使っていた棹(さお)です。
洗面所へ行き、歯磨きを。顔は真冬でも水で洗います。手は冷たくなりますが頭がすっきりします。
顔は化粧水と乳液だけでケアをします。近年シワとたるみが顕著になりましたが、「これが老化である」と客観的に眺めて、すぐ完了させます。乾燥しているときは、いただきもので大事に使っているツバキ油を塗ります。
それから寝室に戻り、寒い日は電気ストーブを点けて着替えをします。
一年じゅう手放せない赤いヤカン
朝食を食べるためにキッチンつづきのリビングへ行き、ガスストーブを点けます。
さて、湯を沸かしましょう。夏でも熱いものを飲むので、ヤカンは大事です。赤いホウロウのヤカンを30年使っています。電気ポットはありません。一日分弱が入る1L入りマホービンで保温し、冷めたら少量を沸かし直します。
私の朝食はオートミールが主食です。電気釜をもっていないので、朝はどうしてもお米以外の選択になります。ただお米も大事な栄養源ですので、昼食はご飯と決めていますが、お米もパンも随分値上がりした現在、比較的安価な品ぞろえの店でオートミールを調達するのが安上がりで、朝食に常用しています。
また牛乳の代わりに長年スキムミルクを代用してきました。それも節約からですが、牛乳1Lを持ち帰るのに荷が重く、ほかのものが買えなくなったからでした。そのほか私の朝の食卓は、ニンジンなどの野菜と、卵などのタンパク質摂取です。前の日に翌朝の栄養本意メニューを考えておくのが習慣です。楽しいので面倒ではなく、逆に嗜好本意に陥らない簡単な方策です。





