寝ても疲れがとれないのは、脳疲労が原因かもしれません。脳疲労を回復するには睡眠が重要! 医師の梶本修身先生にその理由を教えてもらいました。
生活リズムを整えて脳の疲労回復を!
すべての画像を見る(全3枚)暑くて寝つけない、寝苦しくて目が覚めるなど、睡眠の悩みがまだまだ残る時季。「朝、疲れが残っているのは脳が疲れているサインです」と、睡眠と疲労に詳しい梶本修身先生。「寝ても体の疲れがとれないのは、脳で全身の機能を調整する自律神経が疲れているから。自律神経の疲労(=脳の疲れ)を回復するには、質のよい睡眠が不可欠です」
では脳のためによい睡眠とは?「自律神経の中枢がある脳は熱に弱いので、冷やすと疲れを早くとることができます。脳を冷やすには鼻から冷たい空気を吸うこと。とくに暑い夏は眠っている間もエアコンをかけて、寝室環境を体感よりも脳に合わせましょう」脳が疲れない過ごし方と寝室環境の見直しが、快眠への近道です。
●お疲れ睡眠度チェックリスト
各項目に1つでも当てはまったら、睡眠の質が落ちているかも!? ぜひチェックしてみてください。
朝の過ごし方
- 起きて4時間後に眠気やだるさがある
- 家族の出勤や登校時間が日によって違う
昼の過ごし方
- 電車やバスに乗ると、次の駅に着くまでに眠ってしまうことがある
- 短い外出のときは日やけ止めを塗らない
- コロナ禍でゲームやYouTubeを見る時間が増えた
寝室環境
- いびきをかいている
- パジャマが寝汗でびっしょり
- 眠るときはクーラーをきって、布団はかけない
- 接触冷感機能つきの寝具を使っている
疲れない体をつくるため、睡眠に必要なこと
疲れない体をつくるため、ポイントを紹介します。
●よい睡眠のためには朝のルーティンが大切
日照時間が長い時季は、つい夜更かしや朝寝坊をしがちです。「睡眠の質を上げるには夜よりも朝が重要。毎日同じ時間に目覚めることで睡眠のスイッチが入り、毎晩同じ時間に眠くなるように。体内リズムが安定すると自律神経が整い、脳が疲れにくくなります」
●昼間は脳を疲れさせない心がけを
睡眠中に脳疲労を回復させるには、昼間の疲れを最小限に抑え、脳を温めすぎないことが大切。「日中の激しい運動や精神的なストレスは、自律神経の負担となり脳に疲れがたまります。また、マスク内での呼吸によって息がこもり、暑くなることも脳を温める一因に」